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笹幸恵
2022.9.10 14:56日々の出来事

支え、支えられるのに男も女もないよね。

エリザベス女王が亡くなり、その報道を見るにつけ
思うこと。
それは夫であるフィリップ殿下の存在だ。

海軍軍人だった殿下は、エリザベス女王が即位すると
自身は退役し、女王である妻を支えた。
公務の多くは夫婦一緒だった。
王室の中でさまざまな苦難はあっただろうけど、
「王配」として、女王を支え続けた。
エリザベス女王は在位70年というから、
70年前から夫が妻を支えるという関係があったのだ。

「女だから」天皇になれないという日本とは大違い。
女性が天皇になった例はあるのに、
「女だから」取るに足らないと一蹴され、
中継ぎなどと断定される日本とは大違い。
「女だと」王朝が変わる、などという輩がいる
日本とは大違い。

妻が夫を支える。
夫が妻を支える。
どっちもあっていいじゃないの。
それがより良いパートナー関係じゃないの。

施光恒氏は、欧州王室で女王が増えつつあるから
日本でも・・・という考えは浅薄だと
『正論』で書いていた。
どこが浅薄なのか。
私は男と女、いや支え合う人間同士の
理想的なありようをイギリス王室に見る。

エリザベス女王の在りし日の姿を見るにつけ、
「なぜ天皇は男でなければならないのか」
「男の血を引いていないとダメなのか」が
ますますわからなくなる。
まあ、原理主義だから、わかろうにもわからんのだけど。

ただ一つわかるのは、
男系固執派の主張や発想は、とことん女性蔑視でないと
出てこないということだ。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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