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笹幸恵
2021.11.30 19:21皇室

秋篠宮さまの会見、また幼稚なバッシング。

秋篠宮さまの誕生日会見、非常に率直かつ慎重に
お言葉を選んで語っていらっしゃるように拝見した
ネットではこれに関連する記事がわんさか出ているけど、
コメント欄がまた荒れている。

たとえばこちらの記事。

秋篠宮さま「相当ひどいことが書いてある」…誕生日会見で明かした
”ネット書き込み”閲覧の苦悩
https://news.yahoo.co.jp/articles/21aeda8b35fe32211a8d23ab19b3918c495cefeb

記事は、眞子さんの結婚に関するご発言の抜粋。
さまざま週刊誌報道があること、その流れで
ネットの書き込みにも触れ、
「中には確かに相当ひどいことを書いているのも
あるわけですね」というご発言を掲載。
この記事に対するコメントは現時点で4900件を超えている。

「娘同様の逆切れ会見、あの娘にしてこの親あり」
「このご一家の教えは、私を優先させて自分たちの我を通し、
税金を湯水のごとく使用すること」
「ひどい事が書かれる前に破談宣告すればよかっただけの話」
「そうなったことに関して、自分たちに責任があるとわからないのか」
「なぜ国民の立場に立って考えてくれないのか」
「生活の苦労をされていない方とは価値観が違う」
「ほとんどの人は当たり前のことしか書いていない」
「自分はいつも正しいという思い込み、皇室という特別な世界で
特権にどっぷりつかっていることを理解していない」
「一般人夫婦+母親のわがままでどれだけ無駄な税金が
使われたか、考えたことありますか?」

まったく根拠のないバッシングがこれでもかと続く。
自分たちの行為が批判されたと怒りまくって、
「悪いのはそっちだーーーーーッ!」と
分別がつかない幼稚っぷりをいかんなく発揮。

税金を湯水のごとく使うって、具体的にどんなことで?
当たり前のことしか書いていないって言うけど、
陰湿ないじめが当たり前なのか?
正しいという思い込み? そりゃアンタだよ。
どれだけ無駄な税金が使われたか・・・?
いや、使われたんなら、逆に教えてほしいよ。

基本的に、皇室がどんなところか、全くわかっていない。
歴史も知らないし、目の前にある「当たり前」のシステムが
どのように成り立ってきたかも知らないし、知ろうともしない。
メディアの論調にただ乗せられているだけ。
それどころか、乗せられていることへの自覚もない。
表面的で、薄っぺらで、なおかつそれが正しいと信じて
疑わない。
だからタチが悪い。

タチが悪いといえば、この記事もそう。
秋篠宮さまのご発言のうち、(ネットの書き込みは)
「中には確かに相当ひどいことを書いているのもあるんですね」
という部分で終わらせている。
全文では、このお言葉のあとにこう続く。

「それは、どういう意図を持って書いているのかは、
それは書く人それぞれにあると思いますけれども、
ただ、今そのネットによる誹謗中傷で深く傷ついている人も
いますし、そして、またそれによって命を落としたという人も
いるわけですね。(中略)
誹謗中傷、つまり深く人を傷つけるような言葉というのは、
これは雑誌であれネットであれ
私としてはそういう言葉は許容できるものではありません」

かなり踏み込んだ言い方をされているのだけれど、
これは、眞子さんに関してというより、
広く社会問題化しているネットの闇そのものに対して
言及されていると見るべきだろう。
ここをわざわざ省くのだから、
コメント欄で荒らしてね、と言っているようなもの。
これ自体が、ネットが抱える闇であり、構造的な問題であり、
劣化を促進させる原因でもある。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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