政府の皇室制度連絡調整総括官の山崎重孝氏。
今、国民が求める皇位の安定継承ではなく、
目先だけの皇族数の確保で誤魔化そうとしている政府の思惑を、
実務面で取り仕切るキーパーソンだ。
以前、時事通信がインタビュー記事を配信していた(8月29日)。
政府サイドの本音がよく分かる貴重な記事だろう。
11月30日から有識者会議がいかにもな
(眞子さまのご結婚と渡米を待っていたかのような)
タイミングで再開されるに当たって、顧みておくのも無駄ではあるまい。《政府の本音》
女性・女系天皇、女性宮家には手を着けない。
現在の皇位継承順序を踏まえ、悠仁親王殿下のご即位を前提に、
未婚の女性皇族が結婚されても、ご本人だけは
皇族の身分を保持して戴く。
―こんな考え方だ。案の定と言うべきか。
これを、国会・国民の力で、“当たり前”の線に押し戻す必要がある。
しかし、未婚の女性皇族がご結婚後も“ご本人だけ”皇族の身分を
保持される無理筋のプランを正当化すべく、
こんな発言をしているのは驚く。「孝明天皇の妹で徳川家茂に嫁いだ皇女和宮も
徳川和宮になっているわけではなく、内親王のままだった。
宮家と呼ばれるか否かは今の議論としては重要ではない」前近代は、民間の女性が皇族と結婚しても皇族にはなれない。
逆も同様。
そんな時代だった。
その意味で、天皇と皇族のみによって構成される
近代以降の「皇室」とは、
存在様式そのものが違っていた。
だから、今後の未婚の女性皇族の身分を巡る議論には、
参考にならないし、
勿論、そのまま当て嵌めるべきでもない。
その程度の理解も無いのだろうか。《原則を根底から崩す》
しかも現代においては、ご結婚相手が国民のままならば、
憲法第3章が保障する政治・経済・宗教活動などの自由も、
全て最大限、尊重される必要がある。そのことと、
結婚相手の皇族女性としてのご身分・ご活動と、
果たして両立できるのか。皇室の“将来”に関わる議論をすべき場面で、
前提となる皇室の在り方そのものが全く異なる、
前近代の話を“切り札”のように持ち出すなんぞ、
「時代錯誤」も甚だしい。現在は婚姻によって、民間の女性も皇族の身分を取得できる一方、
内親王・女王も皇族の身分を失うという形で、皇室と国民の
“区別”を確保している。
その原則を根底から崩そうとしている自覚が、政府にはあるのか。《腰が引け過ぎ》
他にも聞き捨てにならない発言がいくつもある。
「悠仁さまがいらっしゃる中で女系天皇の議論を
進めて行くことに果たしてなるのか」「今、(有識者会議の)事務局がさまざまな課題について研究している。
例えば、海外で結婚した王族がどうなっているか。養子についてもだ」「今回は、2017年に天皇退位特例法が成立した時ほど
国民共通の思いが形成されていない」一々コメントしないが、腰が引け過ぎて、
危機の本質を隠蔽する言い逃れを並べているようにしか見えない。
なお、改めて言うまでもなく、11月30日は秋篠宮殿下のお誕生日だ。
この日に公開される記者会見でのご発言に注目したい。【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
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