パラリンピックは苦手だ。どうこらえても涙があふれだして
見えなくなる。
感動ポルノにしたくないから超クールに「ようするに水泳
とは手か足の一本だけが残っていれば可能だったんだな」
などと分析して見ているのに、自分の視界が曇って来る。
水泳の鈴木孝幸は仰天した。腕一本でもあんなに速く
泳ぐこと出来るのか!凄いという以外にない。
14歳の山田美幸は生まれつき両腕がなく、下肢にも障害
を抱え、小児喘息を克服するため水泳を始めたというが、
背泳ぎで「銀」を2個もとった。
この子のことは思い出すだけでも目頭が潤むから、わしも
諦めてはいけないと前向きになるしかない。
卓球の古川佳奈美が可愛いすぎて「おお、アイドルだ!」
と胸がときめいたが、「この子ズルい。五体満足じゃないか」
と思ったら、知的障害らしい。
いろんな分野があるようだ。口でラケットくわえて、俊敏に
はじき返す選手もいる。
あれでなぜ狙ったところに返せるのかといえば、首の捻り
方で方向調節ができるということになる。
パラリンピックに子供を招待して観客ありにするという方針
に反対した連中をわしはつくづく蔑む。差別者だと思う。
そのような差別者を育てぬためにも、観客席で子供に見せて、
「生きる」とは何なのかを、リアルに、リアルに考えさせる必要
がある。
一部、子供を入れたらしいが、全試合、観客席の半分は入れても
良かった。
開会式も良かった。
今夜は閉会式を見よう。