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笹幸恵
2021.4.13 16:10日々の出来事

大衆はことごとく間違う。

今回、皇室バッシングをまとめてみてわかったこと。
会場では時間の関係で省いたのだけれど、
所感として「大衆はことごとく間違う」ということ。

たとえば美智子さまが失声症になった端緒ともいえる
『宝島30』の大内糺(仮名)の記事に、こんな一文がある。

正直申し上げて、バイニング夫人の教育を受けた今の陛下と、
クリスチャンの聖心女学院出身の皇后陛下に、
真に国民が望む天皇、皇后を体現されることを期待するのは、
いささか無理があるように思われる。


平成という時代を振り返ることができる今、
これがとんでもない思い違いであったことは明白だ。


またシリーズで取り上げた『WiLL』西尾幹二氏の
一連の記事では、雅子さまについて仮病だの
ワガママだのとバッシングした上で、こんな一文。

日本人の信仰の中心であるご皇室に
反日左翼の思想が芽生え、根づき、葉を広げ、
やがて時間が経つと取り除くことができなくなる
「国難」について私は語ってきたつもりだ。
それは皇太子妃殿下の心に宿る「傲慢」の罪に
由来すると見た。

祝賀パレードのあの雅子さまの涙に、
傲慢の罪があると思った人は、一体どれだけいるか???

そして今回の小室さんの説明文書と
昨日報じられた解決金の話題。
率直に言って、練りに練って、考慮に考慮を重ねて
対応されているなあという印象を持った。
「年がら年じゅう、できあいの決まり文句、
偏見、観念の枝葉末節、簡単にいえば、
偶然かれの頭のなかにたまった空虚なことばを
たいせつにして(オルテガ『大衆の反逆』)」いる
大衆のネットの書きこみなど、織り込み済み。
それでも誠実であろうとされている。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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