私は、理念そのものは否定しないです。
全体を進歩させていくために、必要な考え方というものは
あると思います。
女性の地位の低さについては改善しなければならないと
もちろん思っているし、どんな議論、どんな考え方があるかを
学んで考えることは必要だと思っています。
ただ、
現実、自分の実体験を通してきちんと生きて、
社会というものを知って、ものごとの表裏・陰陽を知って、
現実というものを知って、人間というものを知って、
生きるというのは、一体どういうことなのかを
受け止めていくという過程がないと、
精神的に、人間的に、成熟しないと思うんです。
そして、成熟していかないと、
「人に対して優しい」とはどういうことなのかを
きっちり体得していけないし、
胆力も蓄えていけないし、
理念がそこにあっても、
本当の意味で前進することはできないとも思います。
口で「胆力、胆力」と言ってても胆力できないでしょう?
「理念」が上滑りしがちなのは、
そういうところじゃないかなと思ってるんです。私はね。