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小林よしのり
2021.1.12 17:15日々の出来事

ファクターZを描き下ろすことにする

『よしりん辻説法』の画稿を渡して、担当N君とりか坊と
3人でランチしながら仕事の話、仕事から派生する雑談
をするうちに、りか坊が「月16P描いてくれたら来年、
本が出せるのでは?」と持ち掛けてきた。

わしの仕事量から計算して依頼して来る編集者という
のは初めてで、実は以前から描く予定の話があったの
だが、コロナが完全に終わらないと難しいテーマだった。

だが、りか坊の考えはコロナ禍でもコロナ直後でも通用
する作品を考えているので、このようなテーマが・・・と
言ってきた。
するとわしもあるテーマが閃いてしまい、構想を考える
意欲が湧いてきた。
発売直後まで、仮にその本については「ファクターZ」と
呼ぶことにしよう。

やっぱり思ったのだが、リモートワークでは、このような
展開は生まれない。
雑談の中でふと思いつくアイデアがあり、その場で
テーマを深めて確信を得ていくという流れは、人と人が
会って話しているから生まれたもので、リモートワーク
ではこのような瓢箪から駒みたいな創作にはならない
だろう。

年内に描きためなければならないから、月一本の連載
が増えたようなものだ。
やれるだろうか?   やらねばならない!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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