12月23日は、上皇陛下の87歳のお誕生日。
心からお祝い申し上げると共に、幾久しくお健やかに、
穏やかにお過ごし下さることを、祈り上げる。平成の御代(みよ)を
振り返る緣(よすが)として、謹んで御製(ぎょせい)一首を掲げさせて戴く。上皇陛下にとって、天皇として最後の歌会始となった、
平成31年にお詠みになった御製。
お題は「光」。贈られし
ひまはりの種(たね)は
生(は)え揃(そろ)ひ
葉を広げゆく
初夏(しょか)の光に平成17年1月。
阪神・淡路大震災10周年追悼式にお出ましになられた。
その時、遺族代表の少女からヒマワリの種を贈られた。
それは、震災で犠牲になった小学6年生の加藤はるかさんの自宅跡に、
震災の年の夏に生えたヒマワリの種で、地元の人達にとって大切な“鎮魂と
復興の象徴”とされていた。上皇陛下は、それを御所の庭に蒔(ま)かれて、大切に育てられ、
毎年、丹念にそれを繰り返されて、十年以上を経(へ)た平成最後の夏にも、
明るい日射しの中、見事に葉を広げたことを詠まれた。
そこには、震災から立ち直った地元の人々へのお励ましのお気持ちも
託されているだろう。更に、地元にとどまらず、広く辛い境遇にある国民に、
立ち上がる為の勇気と希望を与えようと願われているようにも、
拝される。上皇陛下が国民にお寄せになる、お優しく誠実な、
お慈しみのお心が伝わる。【高森明勅公式サイト】
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