菅義偉首相の新書『政治家の覚悟』が話題になっています。
同書は2012年に出版された同名の単行本を新書化したものですが、原典にあった、
「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」という記述や、
東日本大震災の対応で議事録が作成されなかったことについて、
「議事録はもっとも基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」
といった記述がごっそり削除されていたからです。
もちろん、第二次安倍政権で不都合な資料をことごとく「存在しない」と言い張り、公文書の改ざんまで起こしたものだから、こういう過去の発言も不都合なものとなってしまい、それで「なかったこと」にしようとしたわけです。
あ、そういえば、他にも都合の悪い過去の発言を「なかったこと」にしようとした人、いましたよね?
玉川徹と羽鳥慎一は、8月19日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」で、PCR検査についてこんな発言をしました。
羽鳥「玉川さんだって1億3000万人に全員検査しろと言っているわけじゃなくて」
玉川「ほんっとにね、未だにそんなこと言っていると思われているということが心外ですよ!」
羽鳥「玉川さん、それは言ってないですけれども」
さらに同日、TBS系「ゴゴスマ」にゲスト出演した橋下徹が玉川徹の名を挙げ、全国民にPCR検査する必要はないと批判すると、羽鳥は橋下に直接「玉川さんも、全国民にやれとは言ってないと思います」とメールを入れました。
しかし玉川徹は4月30日の放送で、8時50分ごろから約4分間にわたって、日本の全国民に週1回、合計3度の検査を受けさせるべきだという提言をしています!
以下、その発言の全文です。
「今のところ日本とかがとっている戦略、まあイギリスもそうなんですけど、全員の検査が今のところできないので、次善の策として家に閉じこもるっていう方法をとるしかないんですね。その感染を拡げないっていう意味で言えば、感染している人と感染してない人の接触を断つしかないんですよ。これはもう絶対の真理なんですね。
で、今は全員の検査ができないので、誰が感染者か結局わからないので、みんな家に閉じこもりましょうって、こういう戦略なんです。だけどこの戦略は弊害があって、経済が止まるんですね。それから経済が止まるだけじゃなくて、家に閉じこもるってことで仕事がなくなる人には財政負担をしなければいけないわけですよ。これ非常に国にとっても重い事なんですね。
でも仮にですよ、仮にこの全国民に検査できたとしたら、どういうことが起きるかというと、例えば全員に週1回PCR検査をするとしますよね、そうすると、まず週1回の全国民の検査で、それで陽性者とそうじゃない人が出ます。で、陽性者に関しては、この中のたぶん半分くらいは無症状ですよ。だから症状がある人だけ検査しても実は感染が拡がるっていうのはこういうことなんですけど、まあ陽性になった人は全員隔離すると。自宅とか、それから施設とかね。
で、そうして隔離すると、そっからはもううつらないですよね。で、感染してない人は経済活動を普通にしていいってことなんです。だから経済活動は止まんないし、みんな家にいてくれじゃないから、まあいま日本だと10万円、みんなに払いますけど、この10万円の財政負担も要らないんですね。
で、これを仮に、毎週1回ずつ3回繰り返すのが、まあ2週間ずつ空けてもいいと思うんですが、3回繰り返すとすると、検査の偽陰性の問題もかなり解消されると思うんです、3回やれば。だから、実はこれが可能だったら、非常に経済にとってもいいし、みんなもその家にいる必要もないので、ストレスも無いしね、いろんな意味でいいんですよ、実はこれが可能だったら。
で、PCRでやるとなかなか難しいです。で、私考えたんですけど、一昨日にモーニングショーで、迅速検査キットで抗原を調べるキットが開発中だって言いましたよね。つまり、インフルエンザの検査と同じ で、その、まあ、インフルエンザの場合は喉の中ですけど、この後出てくる、唾液の中にも含まれているとすれば、そういうふうなものを調べて、その中にウイルスがあるかどうか、15分で簡単なキットで調べられるようになれば、これを国民全員でやればですね、経済止める必要無いんじゃないかと。
で、あとはね、あとはコストなんですよ。で、僕ちょっとインフルエンザの迅速検査キットってどれくらいのコストがかかってるのか調べてみました。そしたら、患者さんが払う分3割負担と、病院が保険からもらえるお金と合わせるとだいたい6000円から7000円ぐらいです。
で、この新しい新型コロナに対しての抗原キット、これが仮に計算しやすくなって1万円だとしますよね。そうすると全国民で1兆3000億円です。で3回繰り返しても4兆円にならないわけですね。そうすると今回政府が国民全員に10万円配ることで、12兆円から13兆円かかっちゃうわけですよ。じゃあ仮に秋とか冬に第2波が来た時に、またステイホームしますかって話なんですね。
で、ステイホームする代わりに、全員の検査が可能になったら、それは新たな戦略として取れるんじゃないかと。なので、イギリスとかアメリカの感染の専門家がそういうことを言っているんだと私は思うんです。これちょっと議論必要だと思うんですが、どう思いますかね、みなさん、これ」
さらに玉川徹は5月7日8時34分頃からも、同様の発言をしています。
以下、その発言の全文です。
「国民全部にPCR検査っていうふうな話、頭で出ましたよね。
あの、これの意味なんですけれども、今その、わずか2万件まで行かないって言って大騒ぎしている国で、国民全員にPCR検査って、そんなの、意味があるんですかって思う人、たぶん視聴者の方でも相当いると思うんですよ。
だけど、そこはですね、ちょっと意味がありましてね、これには特別の。今までそのPCR検査を増やせって言ってきたのは、症状のある人のPCR検査をしましょうってことで、これはある種医療の話なんですよね。つまり、症状があるのにもかかわらず、検査が受けられなくて命が失われてしまうなんてとんでもないじゃないかっていう話にいまやっとなってきているんですけど、ここまで医療の話なんですよ。
だけど、その全員に検査をするっていうのはまた別の意味で、じゃあ、たとえばいま、みんな閉じこもってますね、家に。今この瞬間も日本人は多くの人が家で、過ごさざるを得ない。で、商売をしている人も商売ができない。この先暮らしどうなるかわからない。これがロックダウン戦略です。だけど、それを今後も続けていくんですかっていう問題意識なんですね。
で例えば、国民全員にPCR検査ができたら、何が起こるかっていうと、これ経済的な意味が出てくるんです。
どういうことかっていうと、国民全員にPCR検査が仮にできたとしたら、そこで、すべての感染者を割り出すことができるわけですね。でそのすべての感染者を隔離することができたら、その感染してない人は普通に生活ができるわけです。別に商売やったっていいし家にいる必要もないし、会社で仕事したっていいんですよ感染してない人は。
つまり、経済を止めないために、どうするかっていう風な話の意味が出てくるんですね。だから、今までのPCR増やせっていうふうな意味と、これから国民全員にPCR検査っていうかね、僕はあの、実はここは渋谷先生と違うかもしんないけどPCR検査である必要はないと僕は思ってるんですね。ランプ法であり抗原検査でもいいと思ってるんだけども、でもこれを目指していく国が、これに一番近いことができた国が経済を止めないで感染症と、対して行ける国になると僕は思ってるんですね。」
視聴率1%100万人と言われるテレビの、同時間帯ダントツ1位の番組で、これだけ力説した発言をシレっと「なかったこと」にしようとした玉川徹、羽鳥慎一と、せいぜい数万部の新書で過去の発言を「なかったこと」にしようとした菅首相と、どっちのやってることがより悪辣でしょうか?
さて、「羽鳥慎一モーニングショー」は、菅首相の著書の問題を、どう扱うんでしょう?
実に楽しみです!!
コロナの恐怖を必要以上に煽って
日本の経済・文化・社会を破壊したのは
「羽鳥慎一モーニングショー」、特に玉川徹!!
この事実は決して消えない!
『ゴーマニズム宣言SPECIALコロナ論』
がある限り、未来永劫消えません!!