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笹幸恵
2020.10.17 09:56日々の出来事

異常すぎる「ニューノーマル」

昨日、昼食をとっているときに何気なくテレビをつけたら
スパコン「富岳」がまた飛沫シミュレーションをしていた。
なんだかな~。

どんなシミュレーションをしていたかというと、
食事中、対面か横並びかで飛沫のかぶり具合が
どう違うか、について。
今まで食事をするとき、対面は飛沫モロかぶりだからNG
(横並びならOK)とされていたけど、
「富岳」のシミュレーションによると、
横並びでも顔を見て話せばもっと飛沫をかぶります、
という説明だった。そりゃそうだ。
横並びのほうが対面より距離は近い。
1300億円の費用をかけた「富岳」にシミュレーションして
もらわなくても、常識でわかる。

驚いたのは、その対策。
なんと「鏡」。
横並びのカウンターに座って、目の前に鏡を置いて、
互いに鏡に映った相手に向かって話すのだという。
「これなら飛沫はかぶりません」と、学者らしき人が
大真面目にサンプル映像と共に発言していた。
正気か。
飲食店はアクリル板に加えて、鏡も用意するのか。
客は、相手が横にいるのに、鏡に向かって話すのか。
この奇妙な光景がニューノーマル???
異常である。

話題は変わって、今度は複数の感染者が出た飲食店の紹介。
L字型のカウンターだけの小さなお店で、
AさんとBさんとCさんが感染して・・・うんぬんかんぬん。
ご丁寧にCGを制作し、それに基づいて解説していた。
「彼らは2メートルの距離を取っていました」
「換気もされていました」
「でもマスクはしていませんでした」

当たり前じゃないか!
思わず椅子から転げ落ちそうになった。
マスクして食事するって、どんなウルトラCを
使えば可能になるのか、教えてほしいよ。

テレビはどこまで迷走すれば気が済むのだろう。
もはや暴走だ。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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