今後の皇位継承はどうなるか。
天皇陛下の後は皇嗣の秋篠宮殿下が即位されると、
漠然と思い込んでいる人もいる。想像力の欠如に少し驚く。
秋篠宮殿下は天皇陛下より僅か5歳お若いだけ。
陛下が上皇陛下と同じ85歳で譲位された場合、秋篠宮殿下は
既に80歳になっておられる。以前にも指摘したように、それからのご即位というのは、
余り現実味があるまい。
実際に、秋篠宮殿下ご自身がご即位を辞退される旨の
ご発言があったとの報道があった(朝日新聞、平成31年4月21付)。
極めて重大なニュースなのに、宮内庁はそれを否定も訂正もしていない。制度的には、今の皇室典範のままでも事実上、即位辞退は可能だ
(3条、園部逸夫氏『皇室法概論』)。昭和天皇の弟宮の高松宮が、天皇より4歳お若かったにも拘らず、
2年早く亡くなっておられた事実も、思い出される。
ご高齢の場合、そのような事例は必ずしも珍しくない。
そうかといって、ただ単に、秋篠宮殿下のご即位を可能に
することだけを理由に、天皇陛下がお元気なうちに、
早めに譲位されるというのは、この度の、上皇陛下の
“国家・国民の為の”ご譲位と、趣旨が違ってしまう。秋篠宮殿下のご即位を既定の事実であるかのように
決めてかかる訳にはいかない。
皇位の安定継承について冷静に検討する場合、
こうした点についても目を背けてはならない。【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
BLOGブログ
前の記事へ皇位の安定継承、やっと検討?
悠仁殿下のご結婚の至難さ次の記事へ