釈放された周庭氏は、
「今まで4回逮捕されたが、正直、今回は一番怖かった、
一番きつかった」
と言っていた。
二度と釈放されないことも十分に考えられる状態なのだから、
想像を絶するとてつもない恐怖と抑圧状態だと思う。
それでも
「香港の民主と自由のために闘う一員として後悔はしていない」
と述べ、マスコミの前で、国家安全維持法と警察の対応を批判
していた。本当にすごい人だ。
しかし、パスポートは押収されたそうで、彼女に自由はなく、
そして、すでに日常的に監視状態に置かれてしまっている。
「お家に帰れてよかったね、しばらく自粛していればもう安全」
という話ではまったくない。
人生を自分の意思で謳歌すること、
「自分にはこれをやる意味がある」と確信することに取り組むことを、
徹底的に封じ込められるのだから。
ところが日本は、真逆だ。
緊急事態宣言をはやく出してほしい、
自粛・ステイホームさせてほしい、
アプリを導入して「危険人物」の動きを監視したい、
ハメを外している酒場は警察に踏み込ませて取り潰せばいい、
自室に閉じこもったままオンラインで楽しめばよい、
ガイドラインで自分の一挙手一投足を決めてほしい、
「民主主義は脇に置いといて、権力に人権を引き渡し、
ガイドラインに従順な国民として、自分の意思ではなく、
決められたように行動して、他人と違わないことに安心したい」
そう言っているようなものだ。
しかもそれが、科学的にもウイルス学的にまったく「安全」では
ないばかりか、経済的破綻へとひたすら進んでいく。
「封じ込められる自由」「人生を謳歌しない自由」を希求して
どうするんだ。