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小林よしのり
2020.4.4 10:00日々の出来事

絆が砂粒化する社会

歌番組を見たら、司会者2人の距離が画面の両端
まで開いていて、ものすごく不自然だ。
ニュース番組でも司会者やコメンテーターの距離が
異様に離れている。
ものすごく仲が悪いようにしか見えない。

「おまえなんか俺のそばに寄るな。感染してるん
じゃないか?キモイんだよな。あっち行け!」
と言ってるようだ。

テレビの連中は、打ち合わせの時も、あの距離感で
やってるんだろうか?

もはや100人単位の集会だって危険で不謹慎と思わ
れる様子だし、数人が居酒屋で酒飲んでメシ食う
ことは悪に見える状態になってきた。
「絆」なんて言ってたコロナ・・じゃなくて頃も
あったのに、「絆を離せ、絆の距離を保て、濃密な
絆は許されない」時代になった。

コロナよりも社会の砂粒化の方がはるかに恐い。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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