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高森明勅
2020.3.21 06:00政治

緊急事態条項を論じる前提

新型肺炎の感染拡大を受けて、与党幹部に緊急事態条項を
新設する為の憲法改正を唱える声が、強まっているとか。
私は憲法に緊急事態条項が無いことは、立憲主義の観点から
重大な欠陥だと考えている。
だから原則としては、同条項の新設に大賛成。どころか、遅すぎる位だと考えている。だが、今般の特措法から「国会の承認」を除外したような考え方が与党に共有され、(山尾志桜里議員などを除き)野党も安易にそれに同調するごとき、国民の権利と民主的な手続きへの顧慮が丸ごと抜け落ちている状態が克服されない限り、立憲主義も民主主義も否定される結果に繋がりかねない。現状では残念ながら、緊急事態条項を議論する
土台そのものが欠けている、と断じざるを得ない。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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