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高森明勅
2020.3.6 01:30皇室

武家に「女系の家」

近世史研究の中で興味深い事実が発掘されている。

例えば、武家の中に「女系の家」が存在した事実。

「武家は、一般的には、主君に対して軍役などで奉公してきた
男系の家としてイメージされやすい。
だが将軍家・大名家ともに、女性を始祖とする女系の家が
興されていた。
奥向きに一定年数を勤めて功績を認められた女中は、
自己を始祖とする家を立てることを許されたのである。
…近世の軍事政権下で、男性の奉公・忠勤を永続化する
男系の家だけでなく、女性の功績により奉公を永続化する
女系の家が創出され、家臣団に連なったことは、
注目されてよいだろう」
(柳谷慶子氏「武家政治を支える女性」、令和元年1月)

こうした事実も、厳格な男系社会のシナ文明とは異なる
“日本らしさ”の現れだろう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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