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高森明勅
2020.2.15 00:03皇統問題

菅答弁のインパクト

2月10日の国会で、菅内閣官房長官は、旧宮家系国民男性らの
皇籍取得の意向は“今後も”確認しない、と明確に答弁した。
これが事実なら、それらの男性の新たな皇籍取得という、
これまで一部で根強く唱えられていた方策は、政府の選択肢からは
事実上、「外されている」と考えるのが常識的だ。
勿論、当事者の意向も確認せず、出たとこ勝負で制度改正をして、その後“三顧の礼”と称して執拗に、半ば強制的に皇籍の取得を迫るというやり方も、一応、論理的には想定できるかも知れない。しかし、そんなことをすれば、そうした経緯で皇族の身分を取得した
人物が尊敬されないだけでなく、長い歳月を掛けてはぐくまれて来た、
皇室そのものへの国民の素直な敬愛の気持ちが、たちまち失われかねない。
だから、上記答弁が虚偽でない限り、政府の態度は明らかだろう。

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https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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