ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2020.1.1 09:52日々の出来事

新年に喝を入れます

いまだに全国推進隊長が「ゴー宣道場」は「運動」
か?と聞かれるらしい。
「運動」とは何だろう?
政治的主張を集団で社会に訴えたり、政治家に働き
かけたりすることではないか?

いままで「ゴー宣道場」は師範が議論をして、それを
観客が見て議論に参加するくらいのところで留まって
いた。
「良き観客」とはデモをしない、市民運動をしない、
ただ観客でいることを意味していたと思う。

実際に今も「ゴー宣道場」の議論には強い関心を持ち、
毎回必ず応募して、毎回当選して、参加して帰るが、
設営隊には入らないという人はいる。
個人の事情があるし、自分の現場だけで精いっぱいと
いう人はいるから、それで構わないし、熱心な応募者は
秘書みなぼんが必ず当選させている。
アンケートの内容も込みで、当落を決めているようだ。

そして現在の「ゴー宣道場」のままでも、師範たちが
政治家に働きかける、つまりロビー活動をすることに
よって、実際に「生前退位」を国会議員の仕事にする
ことができ、「生前退位」が実現し、令和の時代を
迎えることができてしまった。

だが、その師範たちも、「ゴー宣道場」の縁があって
集結した者たちであり、ボランティアでやってくれる
設営隊や、参加してくれる良き観客がいてこその場で
あり、この場があるから政治家や学者や知識人を呼ぶ
ことができるのだ。
「ゴー宣道場」は10年もやってきたから、一定の評価
と影響力を持ってしまった。

そして去年は、「ゴー宣道場」の潜在的なパワーを直感
した門下生が、とうとう覚醒して動き始めた。
関東、関西、九州、中四国、東海にある「ゴー宣道場」
をさらに拡大する試みが推進されている。
現状の政治に危機感を持ち、ニヒリズムに浸ってられ
ないと思う人たちが、「戦うゴー宣道場」なら参加した
いと入ってくる動きもあった。

高森明勅氏が「ノイジー・マイノリティ」に蹂躙される
日本の政治は危うい、沈黙している大多数が、「ボーカル・
マジョリティ」にならなければ日本は良くならないと
言い、これが門下生に支持され、
さらに倉持麟太郎氏が、選挙・代議制民主主義はもう
機能していないと言い、「カウンター・デモクラシー」
を育てないと、もう日本はどうにもならないと言った。

その役割を「ゴー宣道場」が担おうという志が「運動」
というなら、「運動」でいいだろう。
それを今度こそ「個の連帯」でやろうということだ。
明治の自由民権運動もヒントになる。

「ゴー宣道場」を「カウンター・デモクラシー」の
触媒にしようというのが、我々の意図である。
これに賛成する者が集まればいいし、賛成しないなら
黙って去ればいい。
門下生とは契約しているわけでもなく、拘束している
わけでもないのだから、去るときは黙って去るのが
礼儀だ。

わしはどうせ生まれてきたのならデカいこと考えて、
一直線に突き進み、失敗してもあとで笑い話にすれば
いいだけだと思っている。
個人なら無力でも、個人の能力を集めれば、相当な威力
を発揮する。
きっと我々は歳をとって再会しても「戦友」と感じて、
思い出話に花を咲かせるだろう。
ちっこい「私」のプライドなんかに囚われず、「公」を
目指して戦ってみよう。
戦争も経験できない退屈な人生の中で、我々は「戦友」
になれるのだ!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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