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小林よしのり
2019.12.21 08:47日々の出来事

常識の海に沈められるエセ保守

ある特殊な共同体が生まれた場合、例えばそこでは
男尊女卑が当たり前になり、女性もその非常識を常識
だと勘違いしてしまう。

これはオウム真理教でも、「HANADA」のような
エセ保守言論世間でも、起こり得る現象である。
彼ら彼女らは、その特殊な共同体でのみ流通する非常識を、
客観的には把握できなくなるのだ。

今回の民事裁判で、伊藤詩織氏の勝訴という結果が出たら、
普通のメディアでは一斉に、伊藤氏への評価と、山口敬之
への疑惑と嫌悪感で語られている。

これこそは庶民感覚であり、もともと、この事件の真相を
人々は悟っていたからに過ぎない。
誰もが伊藤詩織氏が被害者だと思っていたのだ。
それが国民の常識的なバランス感覚なのである。
たとえ控訴審で反対の結論が出たとしても、国民は内心で
納得することはない。

「HANADA」やネトウヨどもが行ってきた伊藤詩織氏に
対するセカンドレイプは、完全な非常識だった。
花田紀凱は感性が劣化して、オウム真理教を評価していた
宗教学者と同レベルになっている。

今回の伊藤氏の勝訴以降のメディアは、国民の常識の回復
であり、山口敬之や小川榮太郎や杉田水脈らは、常識の海
に沈められた。当然の報いである。
オウム真理教の末路と同じなのだ。

それが分かるかどうかが「保守」の条件である。
「HANADA」に巣食う男尊女卑の連中は、全然、「保守」
ではない!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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