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小林よしのり
2019.12.3 07:48日々の出来事

わしは原理主義者ではない

今日、ケントギルバードと対談することになっている。
「WiLL」の依頼だが、「SPA!」に落とされた慰安婦の
章を掲載してくれたから、応じることにした。
これは「義」である。儒教の観念と言えるかもしれない。
日本人も儒教に縛られているのではないか?

最近、朝鮮を理解するために儒教の勉強を始めた。
原理主義的に儒教を徹底させたから、朝鮮は近代化でき
なかったのかもしれない。
問題は原理主義なのではないかと思える。

それを言えば日本にも原理主義が発生している。
皇位の「男系主義」である。
原理主義は進歩を受け入れない。
戦後日本の進歩主義は好きではないが、進歩を受け入れ
ないのは滅びへの道でもある。

わしは天皇制を支持するが、同時に天皇制なしで日本は
やっていけないのかということも考えている。
大嘗祭は藁ぶき屋根で、国費を使ってやるしかない、
それが伝統と言われれば、一応信じてしまうが、
秋篠宮さまのあの揺るがぬ態度を見たら、それは上皇
さまの考えではなかったかと、考え直す余裕は持っている。
原理主義ではないからだ。

天皇制に関しては、天皇の考えひとつでシステムは
変えるしかなくなるし、考え方のバージョンアップを
していくしかない。
それは良い意味での承詔必謹だろうと思う。
バランス感覚としての伝統を、天皇以上にわしが身に
付けているかは分からないからだ。

人は容易に観念に縛られるが、観念の呪縛に陥ると、
李氏朝鮮のように衰退と退廃に向かう。
儒教を原理主義にしたのは朱子学のせいだろう。
韓国や中国の「反日」が果たして儒教のせいなのかは、
もっと考えてみる必要がある。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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