ゴー宣DOJO

BLOGブログ
高森明勅
2019.10.20 14:58皇室

天皇陛下と「神田川」

世の中には、天皇陛下のお身体に定期的に直接触れる、
というお仕事がある。
ご担当の理髪師がそうだ。
10年間、そのお役に携わって来られた大場隆吉氏が、以下のような
証言をされている。

「令和の時代に入り、陛下の行幸やご公務を拝見していると、
身体や心にかかる負荷を心配せずにはいられません。
直接陛下に触れる私の手に伝わった疲労やストレスは、
計り知れないものがあったからです」

「陛下の髪は柔らかく素直でいらっしゃいますが、普段から伸びは遅めで、
頭皮は内部が緊張し内面で忍耐されているご様子が窺えました」

「私は10年間陛下に直接触れさせていただいたからこそ、ご自分の不調を
声に出さない辛抱強さを知っております。
これまで、陛下が心とお身体を維持されてこられたのは、どんな時でも
ウィットに富んだ笑いを愛する陛下のご性格によるものかもしれません。
私との会話の中でも、かぐや姫の『神田川』の歌詞で『石鹸がカタカタ鳴った』
というところがいいですね、とおっしゃるので『殿下にもおわかりですか』と
お聞きすると、『それはわかりますよ、(留学中に)ロンドンでも大分寒い思い
しましたから』とおっしゃいました」と。

陛下が、「神田川」の「♪小さな石鹸、カタカタ鳴った」という一節に
共感されていたとは、少し意外だ。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ