少し前の話になるのだけど、『WiLL』2019年8月号に
こんなタイトルの記事が掲載された。
「朝日が持ち上げる『天皇と日本人』著者
ケネス・ルオフの本音はハーフの天皇誕生か」
筆者は八木秀次氏。
どんなものかとあらためて読んでみたけど、
内容は基本的にはルオフ氏の著書
『国民の天皇』や『天皇と日本人』の要約。
結構ポイントをしっかり押さえている。
それにもかかわらず、こんな結論になっている。
『国民の天皇』では「日本の国体を守ろうとする右派
からすれば、最悪のシナリオは、即位した女性天皇が
外国人を夫とし、その子が皇位に就くことだろう」とも
述べている。しかし、この指摘は裏読みすれば、
女性天皇の容認によって、ハーフの「内親王」が
誕生し、その方が即位すれば、ハーフの「天皇」が
誕生することも可能性としてはあり得ることを
物語っている。ルオフ氏もそれを待望しているよう
にも思える。これが、文字通りのグローバルな
脈略における天皇の相対化ということになる
のであろう。アメリカの天皇研究者の本音は
ここにあると考えてよいように思える。
うう~~~む。
なぜ、わざわざ「裏読み」する?
「私はいちゃもんをつけていますよ」と
言っているようなものだし、研究者の立場で
語っていることをさも「望んでいる」かのように
受け取るなど、脳みそが飛躍しすぎている。
そもそも、女性天皇や女系天皇を容認することと、
ハーフの天皇が誕生することとはイコールではない。
(自称保守はなぜかここがわかっていない!)
悠仁様が外国人の女性と恋をすることだって
あるかもしれない。
女性だけが、外国人の男にホレて皇室入りを
望むようになるとでもいうのだろうか。
「女は見境がないからな」とでも言いたげな
蔑視感情が透けて見える。
これは私の「裏読み」か?
また八木氏は「朝日新聞社や岩波書店が
盛んに持ち上げているアメリカ人学者」と
ルオフ氏のことを紹介しているのだけど、
まずはそのレッテル貼りを辞めて、
虚心坦懐に本書を読んでみればいいのに。
はっきり言って、アサヒとかイワナミといったって
アメリカ人には何の関係もない。
そのことをもって自身の研究成果を「裏読み」
されたんでは、たまったもんじゃない。
日本人の頭脳レベルってこんなものかと
思われたのでは、私もたまったもんじゃない。
小林先生との対談本『天皇論「日米激突」』では、
ルオフ氏がその記事について触れている。
「僕のことを朝日新聞の道具みたいなものだと
思っているのでしょう。八木氏は朝日新聞を
批判するためにあれを書いたとしか思えません。
ちなみに僕はその後、産経新聞のインタビューも
受けています」
ハイ、終了。
10月22日は即位礼正殿の儀。
都心ではパレードも行われる。
見に行っちゃおうかな~。でもテレビのほうが
ちゃんと見られるだろうしな~と迷い中。
いずれにしても、お祭り騒ぎをするだけでなく、
皇室の問題に対して私たち国民がきちんと考えよう!
それが、天皇皇后両陛下に対して誠実であることだと
私は思っている。
10月20日(日)のゴー宣道場はその最大のチャンス!
ケネス・ルオフ氏をお招きして、
濃密な議論が展開されますよ。
即位礼正殿の儀が行われる2日前に道場開催とは、
このタイミングもすごすぎる。
ぜひ足を運んで、ナマの議論を楽しんでください。
応募締切は10月9日(水)、あとわずか!
第84回2019/10/20(日)14:00
テーマ:「天皇論『日米激突』」
申し込みはコチラから
https://www.gosen-dojo.com/application/