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笹幸恵
2019.9.2 18:18日々の出来事

「95歳」が10年前。

今日は自分の修士の研究テーマを
さらに深堀りするべく、陸軍の元参謀殿のお宅に行った。
現在104歳だけど、記憶も会話も確かで、
じつに矍鑠とされている。

彼が95歳のとき、東部ニューギニアに
慰霊巡拝に行くというので、「これが最後だろう」と
すぐにお供を申し出た。
巡拝の旅が続くと、体調不良者が次々出てくる。
けれど元参謀殿はどんどん元気になっていく・・・。
しかもその旅は最後ではなく、2年後、
97歳のときもニューギニアに赴いていた。

一緒に旅したときの思い出話をしていたのだけど、
当時95歳でしたね、と言ったら、
「今から10年前かあ」と遠い目をした。

95歳のときが、10年前!?
一瞬「どんな計算だ」と思ってしまったが、
合っている。
いやはや、あらためて驚いてしまった。

どうかどうか、また元気でお会いできますように。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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