雅子皇后がお手振りされるお姿を見ると、療養の苦しみを
思って胸にぐっと来るものがあるなあ。
録画してあったNHKスペシャル「日本人と天皇」を見た。
すごく驚いた。
125代の天皇のうち半数以上が側室の子であったとみられ、
過去400年間では、側室の子供でない天皇は、
第109代の明正天皇、
第124代の昭和天皇、
第125代の上皇陛下、
なんとこの御三方だけだということだ。
三笠宮の皇室典範改正に対する意見書や、
将来の女帝の配偶者をめぐる憂慮を語るラジオでの肉声も
印象的だった。
三笠宮と聞くと、私のなかには「三笠宮問題」など、
いろいろな議論を巻き起こした方だというイメージしか
なかったのだけど、
新憲法発布の直前に、枢密院に提出した皇室典範改正に
対する意見書が残されており、
そのなかには、将来は女の大臣が出るのは必定なのだし、
その時代になれば、女帝の問題を再検討するのは当然と、
触れられていた。
軍人として戦地に赴いた経験を持つ方が、当時すでに
そこまで先の時代を見通していたのかと驚いた。
男系男子絶対に固執しつづける平沼赳夫氏は、
もはやホラーの域に達していた。
「やっぱり悠仁親王に、男の子がたくさん将来お生まれに
なることが望ましい」
「・・・・・・・・・・誰も結論は出ないでしょうけど、
じっと待つしかないな。それを信じながら」
こう発言する姿は、
蔵のなかで埃をかぶったまま、時の止まっていた
大昔のからくり人形が、なにかの拍子で突然動き出したか
のような恐怖と衝撃を発していた。