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小林よしのり
2019.4.9 11:08日々の出来事

「激論クロスファイア」の逆賊の詭弁

「激論クロスファイア」で、高森氏が発案した「退位
の三要件」に対して、八木が「退位したい」という
天皇の意思が、実は権力が強制した意思の可能性がある
と言った。
権力が強制的に譲位させる野心を防げないと言った。

これは大笑いである。
民主主義はヒトラーなどの独裁者を産み出す危険性を
いまだに秘めている。
だからといって、民主制を止めようと八木は主張する
のか?その代替案はあるか?

そもそも天皇陛下の退位の願いを踏みにじろうとした
恐るべき独裁的権力者が、すでに現れたのだ!
それに協力した逆賊の分際で、いまだに皇室について
発言していること自体が、わしの伝統的精神からすると
信じられない。
保守と伝統を主張するなら、逆賊になった時点で、
腹を斬ってもおかしくない!

逆賊による退位阻止の陰謀に天皇陛下はショックを
受けられ、毎日新聞が「陛下はやるせない気持ちに
なっておられる」と報じた。

それを知って奮起したのが、我が「ゴー宣道場」の
師範たちであり、山尾志桜里、野田佳彦、馬淵澄夫
ら(当時、民進党)の議員たちである。
それを理解してくれた大島理森氏がいたからこそ、
「退位のための特措法」が実現して、陛下の願いを
叶えることができた。
それが今回の「新元号フィーバー」に繋がったのだ。

安倍首相は天皇退位を阻止する謀略に失敗した途端、
ちゃっかり新元号を政治利用する方針に転換し、
政権の支持率上昇に結び付けた。
この首相はちゃっかり小僧である。

権力は常に天皇の政治利用を謀る。
それに抵抗するのが天皇であり、真の尊皇心を持つ
者が、その天皇の抵抗を助けようとする。
現実には、天皇の政治利用を阻むのは、国民でなけ
ればならない。
毎日新聞の記者も尊皇心が篤い国民であり、そういう
者たちで独裁権力の陰謀を阻むしかないのだ。

民主制が独裁者を生む危険を阻むのも、法律では
不可能であり、国民の良識でしか民主制をうまく運用
する方法はない。
同じように「退位の三要件」も、国民の監視でしか、
うまく運用することはできない。

将来、天皇が強引に譲位させられようとしたら、
当然、天皇は抵抗するし、尊皇心の篤い宮内庁職員に
よってマスコミにリークされ、その報道を見て、
我々のような「承詔必謹」の者たちが、立ち上がる
だろう。

そのときのために「ゴー宣道場」で本物の尊皇派を
育てておかねばならない。
小学生から「ゴー宣道場」にやってきて、今は
有名大学で政治学を学ぶ者も出てきた。
後進を育てることは可能だろう。
5月に即位される新天皇も、我々がお守りする。

自称保守こそが朝敵であり、最も警戒を要する連中
である。
我々が守らねばならない。次世代の本物の保守を
育てねばならない!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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