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高森明勅
2018.10.28 15:34皇室

絵画館を拝観

10月27日、日本教師塾の研修。
午前11時半に東京・千駄ヶ谷駅に集合。
 
教師以外の人も参加してくれた。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せたお母さんも。
先ず近くの貸し会議室に移動。
 
そこで2人の先生が、
「明治時代」を扱ったモデル授業。
 
K先生のモデル授業で、
近年でも「明治〇〇」と名乗る会社などが
次々と誕生している事実を、初めて知った。
 
なるほど、まだ「時計回り」が分からない
小学2年生にでも、“明治”を教えるやり方はあるんだ、
と感心した。
 
私の講義の柱は次の3点。
 
1、国民の祝日「文化の日」の背景。
2、明治神宮の創建の由来(明治神宮外苑も含め)。
3、「明治」という偉大な時代について。
 
3では、こんな話をした。
 
明治天皇が即位された当初のわが国は、
まだ古代の延長線上にあった。
ところが、明治天皇が亡くなられる頃はどうか。
もう紛れもなく、現代と地続きの時代に転換していた。
 
つまり明治の40年余りの歳月は、
古代から現代への脱皮を成し遂げた、
わが国の歴史上、最も目覚ましい
「飛躍」の時代だった、と。
 
その後、明治神宮外苑にある聖徳記念絵画館へ。
巨大な日本画・洋画それぞれ40点(計80点)が
壁一面に掲げられている。
 
全て明治天皇のご生涯に関わる作品だ。
 
歴史教科書などで誰でも馴染み絵画も多い。
 
私は同館の図録の余白に、
予め自分なりのメモを沢山書き込んだものを持参。
 
それを元に、やや丁寧に解説した。
 
都内の一等地に、こんな施設があった事自体を
知らない先生方も、おられた。
 
存在だけは知っていても、
同館や神宮外苑の由来は知らない人も少なくない。
 
「外苑前」という駅の名前が明治神宮“外苑”に
ちなむこと、「表参道」や「北参道」という駅名も、
明治神宮にちなむことを知らない人もいた。
 
なお「乃木坂(のぎざか)」も、
明治天皇が崩御(ほうぎょ)された時、
殉死(じゅんし)した陸軍大将・乃木希典(まれすけ)
の住まいがあった事にちなむ。
 
最近は「乃木坂46」と名乗る
アイドルグループも登場しているようだ。
 
彼女達はその名前の由来を知っているだろうか。
 
絵画の解説を終えて、解散。
 
一部の参加者と信濃町駅近くの居酒屋で懇親会。
 
これが一番盛り上がったかも。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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