今日の自民党総裁選の討論について、産経新聞が
安倍首相、自衛隊をめぐる石破茂氏の主張に「非常識」
と題してネットでその内容を配信していた。
一体何が「非常識」なのか。
石破氏は、首相が自衛隊について、
国内では実力組織、国際法的には軍隊だと
説明したことに対し、こう言ったのだ。
「必要最小限度だから戦力ではない
という考え方は国民の理解を妨げる。
国内においては違うが、国外においては
軍隊だという議論は国際的に
全く通用するものではない」
非常識でもなんでもない、石破氏は
至極真っ当な指摘をしている。
ところが安倍首相は、それに対して
こう切り返してみせている。
「重要なことを言った。自衛隊が国際法的に
軍隊ではない、ということを日本の首相が明言すると、
自衛隊がハーグ陸戦条約、あるいはウィーン条約、
ジュネーブ条約などから外れてしまう」
「国際社会的には十分軍隊として認められている。
イージス艦を数隻も所有し、5兆円も防衛費を
使っている。それが軍隊ではないということは、
国際社会的にはその方が非常識なのではないか」
ここ、話がすり替えられているのが
わかりますでしょうか?
石破氏は自衛隊の位置づけが国内と国外とで
違うのはおかしい、そうした位置づけなど
国際法的に通用しない、と言っているにもかかわらず、
安倍首相は「自衛隊が軍隊でないなどというのは
国際的には非常識」と論点をすり替えているのです
(誰もそんなこと言っていないのに)。
安倍首相のおっしゃる通り、国際社会的には
十分軍隊として認められている自衛隊。
ならばなぜ、国内で「実力組織」のまま
憲法に自衛隊を明記するの?
明記したって実力組織であることには変わりない。
安倍加憲案は、それを固定化するってことですよ?
そもそも自衛隊が軍隊ではなく実力組織だと
言っているのは安倍首相のほうでしょうが。
これこそ非常識ってもんです。
石破さん、そこ、突っ込んで!!!
公明党への配慮とか、実現可能性とかいうけど、
本来あるべき姿を語り、言葉を尽くして
国民を説得する努力をしないのなら、
ただ逃げているだけ、怠慢に過ぎない。