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小林よしのり
2018.6.26 10:41日々の出来事

俺の女にしてやる

文芸評論家で早稲田大大学院の渡辺直巳教授(66)が、
同大学院の生徒・20代女性に「俺が入学させてやった」
「俺の女にしてやる」などと、複数回、迫ったという。

女性の言い分が正しいのかどうか分からない。
だが、女性は他の教授に被害を相談したが、ハラスメント
窓口に通報しないよう口止めされ、今春、退学したという。
この女性の言い分を信じてもいいように思える。

こういう例は「権威を利用した性的強要」だと言える。
「セクハラ」と大まかに言うと、「髪を切ったね」から、
「5秒以上見つめる」まで全部ダメという狂った基準が
できるから危険だ。
イデオロギーはそうなる。

「権威を利用した性的強要」と日本語で言えば、常識的に
ダメだと分かりやすい。
イデオロギーになりにくい。

渡辺直巳は、わしと大して違わない年齢だが、なんでこう
美学がないのだろう?紳士的でないのだろう?

よっぽど自分を偉いと思っているのか、「権威」だけで、
自分が目をつけた女が靡くと思っているのだろうか?

わしが自分の読者や、「ゴー宣道場」の門下生女性や、
担当編集者に、「俺の女にしてやる」などと言っても、
一気に軽蔑され、去って行かれるだけだ。

だが、大学の場合は、単位がもらえるかとか、研究を
認めてもらえるかとか、教授から気に入られなければ
ならない利害関係が絡んでいるから、教授が「権威」
を悪用したいという誘惑に負けるのかもしれない。

だが、わしの場合は去って行かれるだけなので、
「権威」がないのかもしれない。
あるいは「権威」を悪用できる身分にないということ
かもしれない。

「権威を利用した性的強要」は、許されない!
常識として許されない!
教師と生徒の間の、作法として許されない!
わしは、そのように考える。

ただし、最初からわしに惚れている女性になら、
いっぺん言ってみたい言葉だ。
「俺の女にしてやる」

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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