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泉美木蘭
2018.5.31 22:39政治

安倍擁護しか頭にない門田隆将氏の周回遅れな詭弁

30日の党首討論での安倍首相は、まったくちんぷんかんぷん、
あれもこれも事実が表沙汰になってしまい、煙に巻くことも
ままならぬ状態になっているので、こうなったらもうデタラメ
なまま「デタラメですけどなにか?」の居直り路線で突き進む
ことに決めたとしか思えなかった。

門田隆将氏「野党とマスコミは『モリ・カケ』を延々とやり続けよ」
というブログが今朝からBLOGOSで1位になっているけど、
この記事はまったくおかしいから。

門田氏は、安倍首相の

「私や妻に問題を持っていこうと考えるから本質からそれる。
なぜ値引きがされたかを突き詰めるのが大切で、財務省が調査し、
検察で調べられている。
大事なことは、プロセスが公正、公平であったかどうかではないか」

という“本質発言”を擁護しているけれど、
あのね。
その、なぜ値引きがされたかを突き詰めていった答え「=本質」が、
安倍首相や昭恵夫人の存在にほかならないのに、いつまでアンタ
詭弁を弄してるんですかという話をずっとやってるんですけど。

「大事なことはプロセスが公正、公平であったかどうかではないか」
そうですよ?
だけど、公文書から不自然なほど名前が消されて公正は皆無、
無理やりの値引き交渉を突っぱねることもできず、応じていった
過程はすでに明らかで、公平も皆無。それが事実でしょう。
その元凶は昭恵夫人であり安倍首相の存在だったのではないですか?

門田氏は、森友学園の隣地である野田中央公園を取り上げて、

“豊中市だって「タダで貸して欲しい」と要請していたけど、
国は買い取ってくれと譲らなかった、しかし、民主党政権が誕生し、
辻元清美氏が国土交通副大臣の時に、14億円もの補助金との
抱き合わせによって、タダ同然で豊中市に売却した”

と難癖をつけているけれど、これは1年ほど前に、
国会で維新の足立康史議員が、辻本清美攻撃のために発言した
ネトウヨ的デタラメが元ネタ。
すでに国会で論破されています。

野田中央公園は「防災公園」です。
災害時の「広域避難地」としての目的、
火事の延焼を防ぐために整備するという目的で、
あくまでも正当な補助制度を受けたものです。

また、あたかも「民主党政権が誕生して」事態が動いたように
書いていますが、この補助金制度が生まれたのは、2009年。
当時の金融ショックの影響が背景にあります。
疲弊してしまった地方自治体のために、公共投資を促すための
「経済危機対策臨時交付金」という制度が創設されて、
豊中市はこの交付金の補助を正当な理由で受けているのです。

それに野田中央公園は売却額は、約14億円ですよ。
「14億円の価値ある土地」として設定され、その支払いに
補助金が充てられています。
でも、森友学園の場合は違うでしょ。
もともとの売却額=価値そのものが1億3000万円になって、
籠池のおっちゃんたちの無理やりの値引き交渉を、
どーして突っぱねられなかったのか、というところが本質
なんです。

どーして?
昭恵夫人の存在がそこにあったからでしょ?
門田隆将氏は、一体いつまでガラクタのような詭弁を拾って
ネット上にばらまいているのでしょうか。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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