産経新聞がまた加計学園問題の裏側を《オリジナル小説仕立て》で
勝手に描いている。
前回よりも話が大盛りになってきて、個人的には、おもしろくて
笑ってしまった。
料亭で獣医師会の北村直人氏と向き合った加計孝太郎が、
「息子の鹿児島大学獣医学科の入学式に行き、設備をみたら
20億ー30億円でできそうなんですよ」
と語って獣医学部の開設協力を要請。
北村氏は怒気をはらんだ声で
「そんな動機で獣医学科を作りたいなんて、とんでもない話だ。
獣医学部創設には500億円はかかりますよ。教育を金もうけに
使われたらたまらない。やめた方がいい!」
と激怒するシーンがあるんだけど、まったく北村氏の言っている
通りだよなあと思う。
一体、誰にどう取材してこのシーンを書いたのか、
加計氏本人に取材してるなら本人の談話を載せてみなさいよって
感じだけど、
加計氏の言っている「20-30億でできそう」というのは、
『税金が入ってくるから自腹を切るのはそのぐらいでできるぜ』
という意味だろう。
獣医学教育にかける熱意や、それまで積み重ねてきた研究成果を
さらに生かして新たな研究に結びつけたいという構想ではなく、
教育をダシにして、金儲けしようという魂胆が最初から見えていた
から、北村氏は一貫して反対の姿勢なんだろう。
記事の後半でも、北村氏は、なんとしても獣医学部を作りたいと
いう加戸守行前愛媛県知事に、
「獣医学部を作るのなんかやめた方がいい。
公務員獣医師の待遇をよくしたり、愛媛県出身の学生に奨学金を
出したりした方が安上がりですよ」
とすごく親切な提案をしている。おもしろいから、
明日の夜9時からの生放送
「よしりん、もくれんのオドレら正気か!?」
でもたっぷり紹介しようと思う。
しかし、この小説、まだつづくみたいだ。
産経新聞、すごいね。創作意欲が。
こんなに立派な物語が書けるなら、森友学園の園長室における、
昭恵夫人と籠池理事長との100万円手渡しのシーンも、迫力ある
描き方ができただろうに。