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泉美木蘭
2017.2.21 08:25

安倍晋三記念小学校問題を報じないメディアは異常!

民進党が、学校法人「森友学園」に関する国有地異常破格売却問題に
ついて党独自の調査チームを発足、同学園が4月に開校予定の小学校
では、名誉校長に安倍晋三首相の妻・安倍昭恵氏が就任している事実

も含め、真相解明をすすめているが・・・

メディアが報じようとしないのは異常ではないか?
20日にも続報があったのに、今朝のテレビで朝刊見出しチェックを
見ても、全国紙どこも取り上げていない。


問題の国有地は、森友学園に小学校用地として売却されたものだが、
鑑定価格9億5600万円のところ、「ごみ撤去費」という名目で、
8億1900万円もの値引きがなされていた。
売却額はたった1割の1億3400万円。

しかし、今回の民進党の調査によると、この土地売却よりさらに前に、
「敷地内のごみを森友学園が除去する」という名目で、その費用を国が
負担するという合意書が交わされ、カネが振り込まれていたことが発覚。
その金額は1億3176万円。

森友学園は、国から1億3176万円のカネを受け取ったあと、国に対して
「地下にさらに大量のごみがある」と報告。
国は、この除去費用の名目ということで、購入費用から8億1900万円を
値引いているのだ。
結局、差額を計算すると、この国有地の売却によって国が得た収入は、
たったの約200万円! タダ同然である。
民進党は「近隣地は約14億円で売っているのに、異常だ」と指摘した。

さらに同学園は、「安倍晋三記念小学校」の寄付者銘板に名前を刻印して
顕彰するとの文言で寄付金を集めていたという。

問題の土地で森友学園が4月に開校させる予定の小学校では、
名誉校長に安倍首相の妻・安倍昭恵氏が就任している。
安倍首相も、この件については「承知している」と回答し、
「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」
と説明していた。

その安倍昭恵氏が大絶賛する「森友学園の先生の教育に対する熱意」は、
動画サイトなどにその様子が多数投稿されているので誰でも見ることが
できる。
森友学園が大阪市内ですでに経営している幼稚園では、毎朝の朝礼で、
教育勅語を朗誦しているのだが、
幼稚園児が大阪護国神社の境内に集まった老人たちの前に並び、一斉に
教育勅語を唱えあげ、「同期の桜」を歌う様子は、はっきり言って異常
だった。

園の様子は以前からインターネット上で非難の的となっており、園は、
一時期、ネット上の書き込みに対して、
「投稿者は、巧妙に潜り込んだK国(韓国)・C国(中国)人等の
元不良保護者であることがわかりました」
などと記した声明文を掲載していた。完全なるネトウヨ幼稚園である。

さらに、保護者向けに配られた新聞では、この園の理事長が、
「安倍晋三内閣総理大臣のように身近な人をモデルにし、偉人を手本と
することです」と記し、安倍昭恵氏が園で講演する様子などを紹介して
いる。


なにからなにまで異常だ!

9億以上の国有地が、安倍首相夫人が名誉校長をつとめる小学校用地に
タダ同然で売却された事実だけでも、一面トップで糾弾すべき大問題だ。
どうしてメディアは報じないのか?
そんなに安倍晋三と食事できなくなることが恐ろしいのか?
食事できなくなる? 万々歳じゃないか。
もう権力者の顔色なんか窺わずに済むんだぞ?
報道する者の矜持を胸に、思う存分、自分の仕事がやれるんだ。

真実に触れない、権力を監視する役割を放棄するのなら、
もうメディアの価値なんかない。
日本のメディアはみっともない!

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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