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泉美木蘭
2016.8.26 20:25

竹田恒泰氏の凄まじい女性蔑視を見た

『朝まで生テレビ』見ました。

竹田恒泰氏がしゃべればしゃべるほど、
「ほかの旧皇族のみなさんに迷惑かかるからもうしゃべるのやめたら」
と言いたくなるような、あまりにひどい幼稚さが際立って、最後は、
とんでもない女性蔑視発言だな、よくこんなことテレビで言えるよな・・・
と、かなり引いてしまいました。

やたらと血の原理にこだわるのは、
自分の血統に優越感を感じながら、
自分の代が皇族でないことに一物を持っているからなのでしょう。

「女性天皇は、女系天皇の入り口になるから排除するべき」
「どこの馬の骨かもわからない男が入り込む」

と声を荒げて何度も言っていたけど、女性蔑視もいいところ。
《女系天皇の入り口になるから排除するべき》という言い方は酷い。
なぜ女系がだめなのか、その理由をはっきり言葉にすればよいですよ、
「男の血だけが尊く、女の血を崇められるような制度を許してはならない、
女は子供を産むためだけにいる存在だ」
と言いたいだけでしょう!

だいたい、《どこの馬の骨かもわからない男が入り込む》という言い方は、
「どこの馬の骨かもわからない=民間」という意味なのだから、裏を返せば、
美智子皇后、雅子妃殿下に向けられた侮辱でもあります。

また、高森先生が、竹田氏に「(あなたは)女系ですよね」と指摘されたとき、
「その上の代からなら男系ですよ」と、いらついた顔で即答したのには驚き
ました。
ひたすら女性蔑視をして、女系天皇を排除するべきと主張しておきながら、
自分の血統に関しては、男系女系の規則性すら破綻させて、「男系だ」と
主張する?
 どこまで自己都合なのか。

「女性宮家の必要はない」、「養子をむかえられるようにするべき」、
「だいたい養子って赤ちゃんじゃないですか(だから大丈夫)」って、
どこの赤ちゃんを連れてくるのでしょうか?
生まれたばかりの赤ん坊を、母親・父親から引きはがして皇室が奪いとる
ようなことをして、その赤ん坊には記憶がないにしろ、とられた両親は
どんな思いをするのですか?


挙句、若い「夫婦養子」(!?)をむかえて繁栄させればよい、って、
どこに、誰をむかえるのでしょうか。
秋篠宮家に、突如として大人の夫婦が養子として入るのですか?
それまで一般国民としての日々を謳歌していた夫婦が?
そんなこと誰が納得しますか?
私は、自分が養子に入って皇族になりたいだけなのでは、と勘ぐり
ましたよ。

「女性天皇は、認める・認めないで国民の意見が割れるから、
天皇が国民統合の象徴でなくなってしまう。だからダメ」

なんて、「男の血」を守り抜きたいがための詭弁もいいところ、
竹田恒泰氏の言っていることは、一から十まで、完全に国民の常識的
感覚からズレまくっています。

三浦瑠璃さんが、
「どうして保守のくせに、天皇陛下のメッセージよりも、大多数が生前退位に
賛成しているという世論よりも、自分の意見が正しいと言えるの?」
と二度もつっこんでいたけれど、まったくその通り、いいイヤミを言うなあと
うなずいてしまいました。

なにより高森先生と、小林先生のお話が、あまりにも説得力がありすぎて、
とにかく男系固執派の異常性がよく伝わったと感じました。
ただ、議論全体として、最後は、「皇室典範改正の手続きが煩雑すぎる」
という主張に巻かれているところがあり、
「まずはとりあえず特別立法で譲位
してもらってから・・・」という双方譲歩したところで決着、というような空気で
とらえた視聴者も結構いたのではと感じた。
ここはゴー宣道場で絶対的に主張していきましょう!!!

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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