大日本プロレス in 上野恩賜公園野外ステージ!
2日間連続昼夜興行、対戦カードを見たら、2日目の最終試合に
「時間無制限・エニウェアフォール・10人タッグデスマッチ」とあって、
どう考えてもこれが一番過激に決まっているので、行ってきた。
大日本プロレス初体験の知人を誘ったら、
「自由席なんですね? 早めに並んで一番前の席をとりましょう!」
とえらく意気込んでいるので、いやー、大日本は、水とか墨汁とか、
蛍光灯の破片とか、ペットボトルとか、マグロのカマとか飛んでくるから、
一番前はやめといたほうが……と説明したんだけど、
「大丈夫ですよ。かぶりつきで見たほうが迫力あるでしょう」
いやいや。ほんと、やばいですから、と説得して、少し上のほうの段に
席をとった。
案の定、前の列に座っている人は、レインコートを用意してきていて、
防御できる態勢をこしらえていた。
・・・が、それもほとんど役に立ってなかった。
だって、
バ、バケツで!? 水ぶち撒きまくり!
私が見たかった最恐レスラー・バラモン兄弟がペットボトルの水を口に含んで
ブシューッと噴射しながら出てきたので、やばいぞお、こっち来るか? と
身構えていたら、何人ものレスラーが、たっぷり水の入ったバケツを抱えて
観客席に乱入!
「げっ、やばい!」と思ってすぐさま荷物をかかえて、みんなギャアギャア
叫びながら一斉に逃げ出したんだけど、バケツの水は天高くぶちまけられて、
いきなり大勢の人が犠牲に。
10人のレスラーが観客席のいたるところで乱闘しまくるわ、
バケツの水を何度も何度もぶちまけるわで、逃げ場なし。
どうしても濡れたくない人が、荷物をほっぽってトイレに逃げ込むという騒ぎに。
会場には大歓声と大絶叫がとどろき、頭からずぶぬれになった人が
腹を抱えて大笑いしていたり、そこかしこで逃げ惑う人の悲鳴が上がったり、
子供が泣き叫んだりと、まさに阿鼻叫喚。
ステージ下の池のなかは、くんずほぐれつのむちゃくちゃに。
この乱闘の間も、大日本プロレスの社長が、何度も何度もトイレの水道から
水をくんできてはバケツを水で満たし、リング脇に置いていく。
社長、観客席に撒くのは汚い池の水ではなく、一応、きれいな水道水にして
くれてるんですね。くーっ、泣かす!
結果、10人もレスラーいるのに、だれもリング上にいないという。
いやあ、面白かったあ!
大人の鬼ごっこ。
あれだけ大勢の人と一緒に逃げ惑って、ギャアギャア大声で悲鳴を
上げる体験ってなかなかできない。
やたらスッキリ爽快な気分になって、一緒に来ていたはずの知人を
探したら・・・
「バラモンって奴に、顔に水噴射された! 口から、ビューッって・・・」
上半身ずぶぬれで大笑いしていた。
とりあえず、ハンカチで顔や背中の水を拭きとってあげた。
ずぶぬれになったハンカチは、なんか汚い気がして捨てた。
ああ、大日本プロレスは楽しいなあ! つぎは新木場で見たい。