ゴー宣DOJO

BLOGブログ
泉美木蘭
2016.3.13 17:05

イバラレ

世の中には、なぜだか、毎度毎度、暴力をふるうような男性を選んで、
つきあってしまう女性というのがいて。
最初は「男運が悪い」とか「気の毒な運勢の人」という風に見るんだけど、
よくよく観察したら、結局は、本人が、粗暴な所有欲に巻かれることに
安堵するような深層心理を持っていたり、
もともと暴力をふるうようなタイプではなかった男性であるにも関わらず、
その女性の応対に、暴力性を誘因するものがあって、状況を作り出して
しまっていたり……。
実は、「なんだ、やられる本人が原因だったんじゃないか」というケースも
あったりするんだよね。

ふう。

なんの話かと言うと、

私、めっちゃ人に威張られるんです…。
男も女も、なんでそんなにみなさん私を見て威張りますかね…。

まあ男はね。
威張ってマウントポジションとろうとしてしまう生物のようだし、
それがサガなら、お威張り下されって感じなんですけど…。

仲良くもないのに、のっけから威張ってる男もいれば…。
まだ自己紹介もしてないうちから、ものすごい威張り顔の女もいて…。

初老の男は、全然自己紹介してないし、相槌しか打ってないのに、
生き方を指南してきて、「俺の時代は大変だったぜ」と威張りながら、
「早く結婚して子供産みなさい」と言い出すし。

年上の女は、「なぁに、やだぁ、まだ全然若いじゃなぁーい」って
威張りながら、スッパーーーってタバコの煙を顔にふきかけてくるし。

年下の女は、「何年生まれぇ? 若いんでしょぉ?」ってタメ口で
威張りながら、化粧ポーチぱかっと開いて真っ赤な口紅塗りだすし。

基本的に人間関係はコンパクトにしておきたいと思うタイプなので、
面倒臭くならないように、特にトークを求められていない場合は、
初対面では極力、聞き役に徹するようにしているのだけど
『イバラレ』というか、人の「威張り」を誘因する面があるのかな…?

「理不尽な振る舞いをしてもいいような雰囲気がある」とは言われた
ことあるんだけど…。
そうかもね。
軽々しいし。
リアクションいいしねー。
いいんですけどね。
ただ威張られるだけで、実害ないし。
『イバラレ』で一冊書けるよ?
ぶつぶつ。
泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ