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高森明勅
2018.1.31 08:40

有効求人倍率の罠

ニュースを視ていると、安倍首相がアベノミクスの
“成果”
に胸を張っていた。

「47都道府県において(有効求人倍率が)1倍を超えた。
これは高度経済成長期にも、
或いはバブル期にもなかった」と。

本気で言っているのか。

それは経済政策の成果なんぞではない。

逆に「高度経済成長期にも、或いはバブル期にもなかった」
労働人口の激減(!)という厳しい現実と、それに対する
無策(!
)を示しているに過ぎない。

人手不足を埋める働き手として
外国人労働者が求められているのは
その為だ。

平成27年の1年間に流入した
「移民」(国連とOECDの定義による)の数は約40万人。

先進国ではドイツ、アメリカ、イギリスに続く4番目の多さ。

移民の流入が賃金を押し下げる効果を持つことは
改めて指摘するま
でもない。

トータルの在日外国人は昨年で既に約247万人に達している。

有効求人倍率の高さは政府が自慢できる話ではない。

国民の目を誤魔化すつもりか。

それとも現状の危うさが本当に分かっていないのか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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