ゴー宣DOJO

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高森明勅
2018.1.31 22:00

ゴー宣道場は「熟議」の場

憲法9条改正を巡り、集団的自衛権の扱いについて、
小林よしのり氏と私の間に、些か考え方の違いがある。

敢えて私流に乱暴に整理すれば、以下のようになるだろうか。

改憲はあくまでも半人前国家から一人前国家への脱皮を目指すべし

というのが私のシンプルな考え方。

これに対し、今の堕落した日本の現実を直視すれば
赤ちゃんにハイハイを教えるところから始めるしかない」。

つまり、
まずは一人前国家の手前の
半人前プラスα国家になり切るのが先決

というのが小林氏の考え方だろう。

どちらも、自衛権を憲法で正当化し、
かつ規律する必要がある、
という立憲主義的な考え方では、
共通している。

共に、護憲や安倍加憲の欺瞞を見抜き、
立憲的改憲こそが憲法問題の唯一の正しい「出口」
であることを、
確信している。

その上で、自衛権を立憲的にどう正当化し、
規律すべきかの中身について、見解が分かれているに過ぎない。

だから、そこには建設的、生産的な議論が成り立つ。

ゴー宣道場は、今の「堕落」したわが国では珍しい、熟議の場だ。

信頼と尊敬で結ばれた師範同士が、
ゲストの知見に謙虚に学びながら、
忌憚なく意見を交換して、
互いの考え方を高め合って行く。

道場に関心を寄せる人たちは、
そのダイナミズムに魅力を感じて欲しい。

又、それを自らの思考を深める材料にして貰えたら嬉しい。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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