よしりん企画は今日が仕事始めだ。
去年いっぱいで制作した単行本が2冊、『新堕落論』と
『よしりん辻説法』が発売されないと、次の仕事に
本格的に取り組めない感覚になる。
時浦がブログに書いていたので、あらためて知ったが、
わしの読者の主力は30代、40代らしい。
確かに「ゴー宣道場」の参加者もその世代が多数だ。
『おぼっちゃまくん』の読者がちょうどその世代で、
『ゴーマニズム宣言』の読者の主力もその世代だろう。
『東大一直線』の読者が50代以上にいるはずで、
『戦争論』はヒットした当時、10代後半から90代
まで読者を拡げたから、今は20代後半から上の世代
には、わしの漫画を読んだことがある人がいるという
ことになる。
問題は今の10代20代なのだが、そこを読者にするには、
少年漫画誌にフィクションを描くしかない。
60代のわしが10代に向けて漫画を描くのは、感性から
いっても難しいだろうし、体力的にも難しいだろう。
子供向けの漫画も描きたいと野望は持っているが、
実は商売になるかどうかが怪しいのだ。
重大な問題は、10代20代がもう雑誌を買わなくなって
いることだ。
彼らはマンガも情報もスマホで取得している。
雑誌を買う世代の下限が30代くらいになっているのだ。
ちょうどわしの読者の主力、30代40代までが雑誌を
買う下限だということになる。
一番雑誌を買う世代は60代以上で、いずれ現世から
退出していくので、あと20年描くつもりのわしは、
かなり有利な立場にいる作家である。
わしが80代で描いているときは、読者は50代60代で、
社長ばっかりである。
子供に浸透するには、漫画ではなくて、わし自身が露出
して「ひふみん」になればいいではないか!
・・・なんてことを夢想していた正月だった。