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小林よしのり
2017.12.29 02:49政治

立憲民主党を批判する「人治主義」の奴ら


立憲民主党に元民進党の議員たちが続々入党している。

それを見て、「万年野党の復権だ」と揶揄する者がいる。

そのように立憲民主党を批判する者たちは何がお望み

なんだろう?

 

第二自民党か?それは維新の会や希望の党がいるから、

立憲民主党の役割りではない。

わしは第二自民党はいらないと考える。

しきりに立憲民主党を批判している者は、「野党はいら

ない、自民党の一党独裁体制でいい」と主張している

のだろうか?

わしは、一党独裁には絶対反対する。

 

民主主義は危うい制度だが、採用するのなら、野党が

必要になる。

できれば「政権交代可能な野党」を国民が育てねば

ならない。

 

確かに第二自民党にならず、社民党化もしない政党の

アイデンティティーを作るのは難しい。

幸いにも立憲民主党は、「立憲主義」を党名にも掲げる

政党であるし、党の綱領にも「立憲主義を深める立場から

の憲法議論を進めます」と明記してあり、護憲派政党とは

一線を画した。

 

「立憲主義を貫く」、これは民主党や民進党の時代とは

全く違う、確固とした政党のアイデンティティーである。

だからわしは応援した。

辻元清美や党内護憲派議員や、今後入党する議員たちも、

綱領は守ってもらわねばならない。

 

執拗に立憲民主党を批判する者の中には、「権力を制限

することが立憲主義=自衛隊を批判することが平和主義だ」

などと、誰も言ってないイデオロギーをねつ造して、

立憲民主党を貶めようとする輩すらいる。

自衛隊を批判する者なんて、そもそもいるのか?

勝手に案山子を作って、石を投げている馬鹿を信用しては

ならない。

 

権力を制限することは重大なことであって、権力を野放し

にしたいと考える者は愚かである。

リヴァイアサンを縛る「立憲主義」は絶対に必要である。

権力の忖度システムがマスメディアから芸能人にまで及ん

でしまう現象を目の当たりにして、わしは益々「立憲主義」

しかないと思うようになった。

立憲民主党にはぜひこの国を「法治国家」にしてほしい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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