ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2017.12.10 17:07

そのバスで本当に良いのですか?

今回のゴー宣道場、まさに「山尾回」と呼ぶに

相応しい道場となりました。

山尾議員の熱意と真摯な語り口に

魅了された人も多かったのではないでしょうか。

とりわけ「バスに乗り遅れるな」という例え話は

非常にわかりやすかったです。

 

「自衛隊明記」の改憲案を掲げたバス、

それも1台しかない。

多くの人は、「いいことじゃないか」と

慌ててバスに乗り込む。

でもそのバスは、乗客が乗り込んだら

知らない間に行先(目的地)が変わっている。

 

今までの安倍政権のやり方を考えたら、

十分にあり得る話です。

 

本当にバスは1台だけでいいんですか?
行先は本当に変わらないんですか?
そもそも違う行先だってあるのではないですか?

 

かつてドイツが欧州を席捲するさまを見た日本は、

「バスに乗り遅れるな」と三国同盟を結びました。

勢いのあるドイツと手を汲めば、アメリカを牽制できる。

でも結局その他人任せのバスの行先は、

対米開戦であり、ドイツの敗北でした。

しかし今さら引き返せない。
バスは日本を国家存亡の危機へと

向かわせる道をひた走ったのです。

 

このバスしかない。

この1台しかない。

乗り遅れるな!

 

私たちはこの掛け声の危うさを、

今一度、心に刻み込まなければいけないと思います。

 

行先が変わらないバスかどうかを見極める。

いえ、むしろ自分たちでバスを準備しなければ。

もちろん行先も自分たちで決める。

だって私たちは乗客(国民)なのですから!

 


それにしても、質問に懸命に答える

山尾議員の横顔が印象的でした。

謙虚に、丁寧に、しっかりと。


彼女にこそ、この言葉が相応しい
絵文字:キラキラ

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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