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高森明勅
2017.11.29 22:00

愛国的マイホーム主義者?

私はかねて、冗談半分で「マイホーム主義的愛国者」
又は「
愛国的マイホーム主義者」を自称して来た。

これまで自分なりに「家族」を大切にして来たつもりだ。

それは何故か。

子供達も、それぞれ一人前の社会人になったから、
もう語っても良いだろう。

天下国家の為、「公(おおやけ)」の為に、
家族にいつ、
どんな迷惑を掛けるか分からない、
と覚悟していたからだ。

妻には一番辛い思いをさせる可能性が高い。

だから、普段はなるべくその言い分を尊重し、
日々の務めを労(ねぎら)
う。

子供達にも、
いずれ嫌な気持ちをさせる時が来るかも知れない。

だから、出来るだけ優しく温かく。

「平時」には極力、家族と一緒に楽しむ。

勿論、百点満点とは行かない。

でも、努めてそのように振る舞うべく、
心掛けて来たつもりだ。

そうでなければ、いざ!
という場面で、
私自身が後悔すると思ったからだ。

教育勅語の一節に、
一旦緩急あれば義勇公(こう)に奉じ」とある。

「一旦緩急」あって、私的な事情をかなぐり捨てて、
ひたすら「公」
の為に身を挺すべき場面で、
ああ、
平素もっと家族を大切にしておくべきだった、
と自分が思わないで済むように、
出来の悪い夫であり、父親
ながら、
家族に僅かばかりでも心を配って来たに過ぎない。

こんな事は、今まで誰にも喋っていないが。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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