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小林よしのり
2017.11.18 01:43メディア

朝日新聞と護憲派に問いたい


1117日の朝日新聞が「改憲ありきの姿勢では」という

社説を書いている。

自民党が改憲論議を進めていることを警戒しているようだ。

 

与野党を問わず、国会議員の改憲志向は強まっていて、

当選者の82%が改憲に賛成姿勢ということだ。

 

ところが朝日新聞の世論調査では、「首相に一番力を入れて

ほしい政策」を聞くと、社会保障や雇用対策や教育などで、

憲法改正は6%にとどまるという。

この数字を以って「急ぐ必要はない」というのは、無責任

としか言いようがない。

 

国民が今日明日の生活にしか興味がないのは当然で、

だからといって国会議員が国家の根本理念に関心がなくて

いいなんてことはあり得ない。

 

現に自民党が臨時国会を開かなかったことは第53条に

明白に違反しているのに、無視していいのか?

 

森友・加計問題も「公の財産の支出」を制限した第89条に

違反しているし、「公務員の本質」を定めた第15条にも

違反している。

 

共謀罪は第19条の思想及び良心の自由に違反しているし、

21条の「表現の自由」や「検閲の禁止」ならびに

「通信の秘密」に違反している。

 

1条の「象徴」の解釈が学者は間違っているし、

第2条の「皇位の継承」が国会マターのみになっているのも

問題がある。

 

憲法9条はもちろん矛盾だらけである。

 

11条と第97条が重複しているのはGHQのホイットニー

が書いた条文だからだろう。

 

24条で婚姻は「両性の合意のみに基づいて成立」という

文言も、もはや時代に合わないから変えた方がいい。

 

ざっと見ただけでもこれだけの憲法違反が平然と行われて

いるのであり、「立憲主義」は完全に崩壊している。

現在の日本国憲法は死文化しているのだ。

 

朝日新聞の記者は憲法を読んだことがあるのだろうか?

国民の99%が憲法を熟読していないし、現実と照らし
合わせたことがない
のは予想がつく。

だからこそ国会議員は憲法を真剣に考えねばならないし、

マスコミは国民に説明する使命があるはずだ。

 

憲法が死文化した状態では、民主主義は機能しない!

朝日新聞はこの件について、回答してほしい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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