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小林よしのり
2017.9.23 02:54メディア

元ヤクザと不倫


野田聖子議員の夫が元暴力団員で前科二犯だったという

週刊文春の記事を読んだ。

わしは日本の首相の「ファースト・ジェントルマン」

が元暴力団員というのはマズいと思う。

「ヤクザ」の評判は世界的によろしくないからだ。

 

国際会議に出発する首相が飛行機のタラップを上るとき、

並んで手を振っているのは元暴力団員というのは、

国民の心中に妙な気まずさを覚えさせないか?

 

もちろんヤクザは足を洗えば堅気だし、前科二犯も罪を

償ったらそれでチャラだ。

社会は白眼視せずに迎え入れなければならない。

わしの知人にも前科のある者はいるが、わしは全く普通に

接している。

 

だが、野田氏の夫の今の正業は何なのだろうか?

堅気になったら、正業に就いて、公のために尽くさねば

ならない。

ハワイに億ションを持っているが、収入はない人という

のが気にかかる。

 

少なくともワイドショーで取り上げて、議論になっても

いい情報ではないか?

日本国の「ファースト・ジェントルマン」が元ヤクザで

あっても構わないと納得するほど、日本人が近代的な人間

になったのなら、それはそれで構わない。

 

だが、テレビがこの文春砲を完全スルーしているのが

気になる。

全く取り扱わないのはどういうわけだ?

違法行為ではない不倫「疑惑」なら大犯罪のように扱って

糾弾し、下半身の問題に「説明責任」を求め、政党から離党

させられ、議員の能力を一切問わずに潰してしまおうとして

いるのに、なんで元ヤクザや前科二犯には優しいのだ?

わしにはこの差が、全く理解できない。

 

やはり「権力者」と「元ヤクザ」という二大暴力の合体に、

テレビ関係者が恐怖を感じているのだろう。

これが民進党の議員だったら、テレビもスキャンダルと

して取り上げ、ネット民もバッシングを繰り返し、国民的な

議論になっただろうが、野田聖子は権力者だ。

それこそ首相を狙う権力者なのだから、今のうちに議論を

しておかねばならぬはずだが、マスコミはスルーしている。

 

物事の判断基準が、この国は狂っている。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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