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高森明勅
2017.8.20 01:00

アーリントン墓地

日米の外務・防衛閣僚協議「2プラス2」の為に訪米した
河野外務大臣と小野寺防衛大臣。

2人揃ってアーリントン墓地に献花。

当然の外交儀礼だ。

一方、終戦記念日の靖国神社はどうだったか。

安倍内閣の閣僚は、誰1人参拝しなかった。

アーリントン墓地にはお参りしても、
靖国神社にはソッポを向く。

これが今の安倍内閣。

首相の靖国参拝が外交問題化して以降も、
閣僚の参拝は行われていた。

こんなの自民党政権下で初めて。

以前、民主党の菅内閣の時に、
閣僚が誰も参拝しなかった前例がある。

それ以来のこと。

アメリカに「失望した」と言われてから、
安倍氏は靖国神社に近づくことすら出来なくなった。

かつて、第1次安倍内閣の時に参拝出来なかったのが
「痛恨の極み」とか、
言っていた。

それも、もはや忘れ果てたか。

それとも秋の大祭に粛々と参拝するのか。

勿論、そんな気などさらさらあるまい。

アーリントン墓地だけでなく、
世界中のあらゆる戦没者追悼施設にお参りする。

それでも、わが国の靖国神社にだけは、
(菅内閣を見習って)
首相はじめ全閣僚が誰も近づかない。

それが安倍内閣の実態。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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