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高森明勅
2017.8.16 23:00

3度目の独立

日本はこれまで2度「独立」を達成した。

1度は古代。

シナを頂点とした冊封(さくほう)体制からの脱却だ。
「天皇」
というわが国独自の君主の称号は、その「独立」の証
(あかし)
だった。

2度目は近代。
幕末に押し付けられた不平等条約を、明治44年に最終的に
改正する事が出来た。
自力で欧米列強と国際法上、完全に対等な地位に登った
アジアで最初の国になった。
これこそ、
明治維新のゴール。

では今の日本はどうか。

アメリカの「ジュニアパートナー」(篠田英朗氏)。

端的に言えば、事実上の属国。
国防をアメリカに決定的に依存し、
生殺与奪の権を握られている。

だから、当然。

現代の日本人は“3度目”の独立を目指すのか。

もし目指すならば、当たり前ながら
「自前の軍隊」を持つ必要がある。

その為には、憲法(9条2項)の改正が不可避だ。

目指さないなら、憲法改正は無用
(又は自衛隊加憲でお茶を濁せば良い)。

その場合、日本はどうなるか。

アメリカが必要と認めている間は(今のまま)アメリカの属国。
アメリカに必要でなくなれば、
恐らく中国かロシアの属国になる
だろう。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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