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小林よしのり
2017.6.6 03:34日々の出来事

百田尚樹の件は言論弾圧ではない


一橋大学での百田尚樹の講演会が中止になった件が

「言論弾圧」と言ってるが、真の「言論弾圧」とは、

権力が民間人の言論を弾圧することを言う。

 

民間人の批判や圧力で、講演会が中止に追い込まれる

場合は、主催した奴らが腰抜けだったということに

過ぎない。

信念もなく、客が呼べそうだと、単なるお祭り感覚で

呼ぼうとしただけだから、批判に対応できずに、

腰砕けになっただけだろう。

 

批判されるべきは、主催者であって、産経新聞が、

百田を被害者に仕立てているのは、アホ丸出しである。

ましてや百田が「言論弾圧」と言うのは笑わせる。

 

むしろ、小林よしのりが自民党の宏池会系の若手議員

たちから勉強会に呼ばれていて、直前でキャンセルに

なったことの方が重大ではないか。

安倍政権から、つまり権力からの圧力で、小林よしのり

の言論が封殺されたことになる。

 

もちろん、主催した議員たちの腰抜けぶりにも問題が

あるのだが、今の自民党議員は、執行部に逆らったら、

選挙で公認されない危険性もある。

だから今の自民党内には、言論の自由がないのだ。

 

そして、小林よしのりの勉強会が中止に追い込まれた

その日に、安倍シンパの議員たちが勉強会を開いて、

そこに呼ばれていたゲストが百田尚樹である。

 

自民党内では、百田尚樹の意見は歓迎されるが、

小林よしのりの意見は封殺されるのである。

 

そしてその百田の勉強会の席で、沖縄の新聞は潰せとか、

広告を出すスポンサーに圧力をかけろとか喚いていた

のである。

こういう事実を一橋大の学生たちは知っていたのだろうか?

 

しかも、百田が一橋大で講演しようとしていた内容が

「現代社会におけるマスコミのあり方」というのだから、

その内容のレベルは推して知るべしではないか。

 

一橋大学の学生たちにもネトウヨがいるのだろう。

しかし、本当に馬鹿ばっかりになったな。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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