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小林よしのり
2017.5.4 03:52日々の出来事

憲法とは何かが分かってないなら改正は無意味


安倍晋三が憲法9条の一項、二項を残したまま、自衛隊を

明記すると発表したら、安倍支持者は暴動を起こすのかと

思っていた。

なんと「勇気づけられた」と言ってる者までいる。

支離滅裂だな。

「じゃ何のための憲法改正やねん?」と、わしは思う。

 

天皇生前退位の特例法と同じ運命を感じる。

原理原則が分かってないから、キメラのような法律になる。

何で皇室典範を真正面から改正しなかったのか?

これと同じことが憲法改正の結果として現れるだろう。

 

現行憲法のどこかの文章をいじればいいとか、加筆すれば

いいという話ではない。

ましてや高校無償化など憲法の議論には無用だ。

法律で作ればいい話じゃないか。

かつて民主党はそれを作ろうとしたが、自民党が反対した

んじゃないか。

 

維新の会は常に姑息である。

自民党の補完勢力と見られないように、くだらない条件を

出してきて、自民党に認めてもらうことで、賛成する。

共謀罪でも、憲法改正でも、同じことをやっている。

実にくだらない。

しかも橋下徹は今でも維新の会の黒幕だ。

すると橋下羽鳥の番組は、特定政党の黒幕のプロパガンダ

をやっていることになる。

これは違法にならないのか?

 

憲法とは何かが分かってないのは、維新の会も自民党も

公明党も、そして野党も同じだ。

明文化された憲法だけが憲法でもない。

国家ビジョンも目的もない、現行憲法の文面いじりだけを

するような改正なら、やらない方がいい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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