裁判等で、法的な主張を構成するときに、二種類の主張をすることがある。
「貸した100万円返せ!」がテーマになっているとしよう。
貸金返還請求をされたときに、まずは、
1.「そもそも借りてない(主位的な主張)」
というところで争う。つまり、こちらからしてマックス100%の主張だ。
次に、主位的な主張につき、”たとえそうでなかったとしても”、という次善の主張として
2.「たしかに借りたが、これについては、おまえに貸してた100万円で相殺する(予備的な主張)」
というような主張をするのである。
つまり、主位的主張のみを全面展開したとしても、勝てば100%だが、もし負けたら獲得できるのは0%である。完全なノーガードだ。
そうではなく、もし主位的な主張が倒れたとしても、予備的な主張を展開することで、0%での敗北は防げる。これこそが戦略的な戦い方である。
皇位の問題を含めた、現在日本で起きている事象についての戦いも同じだ。
もちろん、皇室典範改正を掲げる民進党のみを100%応援するのがまず筋であろう。
しかし、民進党が敗れた、というだけでなく、もし現政権が何らかのスキャンダル等で倒れたとしたら??民進党の案がすぐに通るのか??政権を即奪取するのか?
現実はそうではないし、そうならない可能性をヘッジするのが戦略である。
自民党は圧倒的与党として存在するわけであり、現政権に代わるオルタナティブとして、自民党の中の良識派を応援し、育てなければならない。
どのように転んでも、100%の敗北をしないオプションを常にもっておくことこそが肝要だ。なぜなら、大事なのは、どこを応援するかどうか、ということではなく、この社会をより善きものにするという最終目標にとって、何が効果的か、だからである。
その意味で、現在埋もれている自民党の中にいる良識派を探し、光を当て、応援することは、我々の戦略として、潜在的な手段・選択肢の深化を広がりを意味する。
今回ゴー宣道場に登壇いただく船田元氏も、その一人である。自民党が”官邸の下請け業者”化している中で、党から声を上げることすら困難である。
そして、このような人が一人でも現れれば、それに呼応する議員も増えてくるかもしれない。「自分にもできるかもしれない」と。
自民党だからダメ、というような選好重視の幼稚な考えでは、この遥かなる戦いには勝てない。
我々も、日和見することなく、胆力をもって、一人一人で声を上げよう。
「コオロギは 鳴き続けたり 嵐の夜」
これは、私の憲法学の師である、駒村圭吾が本で紹介していた、桐生悠々(1873-1941)の句である。
信濃毎日の主筆も務め、反権力の論陣を張り続けた悠々が、当時の社会情勢が、軍靴の音が鳴り響き言論の世界も体制に同化し称揚する言説が嵐となっていた中で、かき消されたとしても、その嵐の轟音の中で、コオロギとして鳴き続けるのだ、という気概を読んだ句だ。
やがて、コオロギの鳴き声自体が嵐になり、嵐をものみ込むことにもなりうる。
「野党だからできない」「自民党にいるからダメ」
これらの言説は、内実何も言っていないのと同じ無責任な言説であり、嵐にかき消され藻屑となってしまう。
また、もし政治家でこのように考えている人間がいるのであれば、「公」と同化可能な存在である政治家が、その「公共心」を捨てた政治的廃人と等しいので、即刻やめていただきたい。少なくとも私はそのような人間は公共空間に「職業として」存在すべきでない有害な存在だと考えている。
我々一人一人が、悠々の句のコオロギのように、真に正しいと思うことに向けて鳴き続け、コオロギをかき消さんとしていた嵐を凌駕するような逞しい公論を形成しよう。
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「自民党にもいる尊皇派」
平成29年3月12日(日)午後2時 から
『人事労務会館』 にて開催します。
「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。
毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。
人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )
詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。
3月12日(日曜)開催の「ゴー宣道場」は、
『天皇論 平成29年』発売記念として、
本書に関する議論を行なう。テーマとしては、
「自民党にもいる尊皇派」を掲げる。
男系固執の安倍政権による全体主義的な同調圧力に
屈せず、公の場で声を上げてくれる自民党議員は少ない。
特例法に反対で、皇室典範改正支持、女性宮家創設に
賛成する議員はいるが、残念ながら「ゴー宣道場」と
日程が合わないケースもあった。
そんな中、勇気を持ってゲスト出演を了承してくれた
貴重な自民党議員が船田元氏である!
ただし船田氏が地方から戻って、「ゴー宣道場」に駆け
つけてくれる時間が16時(午後4時)になるので、
今回の道場は、開始時間を14時(午後2時)からにして、
終了時間を17時(午後5時)にする。
今の自民党内で数少ない尊皇派の一人である船田氏が
果たして何を思い、何を語ってくれるか?
天皇陛下が皇室典範改正で、堂々と退位できるか否か、
いよいよ正念場が近づいている。
自民党は5月に法案を出すと言ってたから、3月、4月で
決まってしまうだろう。6月にはもう終わっている。
この状況では、毎月、「ゴー宣道場」を開催せざるを得ない。
しかも今回は、応募締め切りが3月1日(水曜)と迫っている。
何が起こるか分からない、予断を許さぬ時期だ。
ゲストもまだ増えるかもしれない。
ぜひ参加しよう!
当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。
参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」、もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)を
クリックして、申し込みページにお進み下さい
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい
お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。
※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。
・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
「reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。
「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください
申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。
当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。
応募〆切 は 平成29年3/1(水) です。
当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい
皆様からの多数のご応募、お待ちしております