ゴー宣DOJO

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切通理作
2017.2.8 06:32

「国体」を言葉にするということ

     石破茂さんの「天皇陛下のご生前ご譲位について」をダウンロードして読みました。

 http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/ishi-99b3.html#comments

 

 皇室典範を改正し皇位の安定的継承をすることの必要性が説かれていました。

 そのためには「公務の負担軽減」と冠された有識者会議の設定そのものが、陛下の問いかけられた問題よりも狭められているのではないかという指摘がされています。

 

 また、退位の年齢設定が出来るのかという問題に自ら触れながらも、それは本質論ではないことも匂わせているのではないかと思えました。

 

 そして、形式的な国事行為ではない、天皇陛下の公的行為の重要性について序の部分から敬意を以て記し、その代行はありえないことが丁寧に浮かび上がるようになっています。

 

 石破さんは私より七つ年上ですが、幼少の時から、家で国旗を揚げるのは子供の仕事だと躾けられてきたといいます。

 北海道の消防団の演習に長時間微動だにせず立っておられた先帝陛下への、父の「誇り得るこれだけの方はいない」という言葉の紹介から、文章は始まっています。

 

 「BLOGOS」のインタビューで小林よしのりさんが「宮中に閉じこもって、祭司だけやっていれば、それで天皇の役割が果たせるって話じゃない。公務削減とか、政府は言いよるけど、やっぱり国民と共に寄り添って歩むと言う形を示されたから、我々も尊敬するわけだし」とおっしゃっていますが、先帝陛下の世から、地続きのものとして、育まれた「国体」を感じさせるのが石破さんの文章です。

 

 亡父から「天皇陛下を敬え」と言われたことは一度もなかったと、あえて付言していることもポイントです。押しつけられたのではなく、国民とともにある天皇を感じてきたからこその提言であると感じられました。

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「大御心か?権力か?」第61回ゴー宣道場

客席と共に作る熱気あふれるゴー宣道場をネット生放送!!
今回は特別に全編無料公開することになりました!!
http://live.nicovideo.jp/watch/lv287578092

【小林よしのり談】
ゲストに民進党の細野豪志議員と山尾志桜里議員を 迎え、大御心に沿う譲位を実現する方法を話し合います。
現在、民進党と共産党が譲位は「皇室典範改正」によるべき と主張しています。
王道を歩むなら党派性は関係ない!
頭山満のように、わしは人格で評価するつもりです。
民進党の党勢の復活も、「尊皇心こそが真正保守」という旗を 掲げることにあると、わしは思っています。
細野議員と山尾議員の人柄と覚悟を、「ゴー宣道場」に 参加してぜひ知ってほしい。

大御心を踏みにじり、権力を盤石にすることの危険性を、 「ゴー宣道場」で大いに議論しましょう。

お楽しみに!!

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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