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小林よしのり
2017.1.2 04:23皇統問題

有識者会議は「結論ありき」だった


天皇陛下の退位を巡る政府の「有識者会議」の座長代理・

御厨貴が東京新聞のインタビューに答えている。

「十月の有識者会議の前後で、政府から特別法でという

方針は出ていた。政府の会議に呼ばれることは、

基本的にはその方向で議論を進めるのだと、個人的には

思っていた。」

 

有識者会議は初めから「結論ありき」だったのである。

退位を否定する叛逆者を7人も入れて、ハードルを高く

しておき、結論で「一代限りの特別法で退位させる」という

落としどころにする。

そうすれば国民は「ともかく退位できるなら良かった」と

安堵する。

国民を愚民と見做しているから、これで「男系固執の死守」

という安倍政権の邪心は叶えられる。

 

「一度定まった特別法は、次に同様の問題が起きた時に

先例となる。」

「特別法なら、将来の事態にもフレキシブルに(柔軟)に

対応できる。」

 

これでは次の天皇陛下もまた特別法で退位させられること

になる。

時の政権の都合次第で、特別法で強制的に退位させることも

できる。

それほど特別法はフレキシブルということだ。

天皇陛下が望む「安定的な皇位継承」はとても望めない。

 

「恒久化する場合、どのような要件を盛り込むかが非常に

難しい。」

 

「天皇陛下の意思があること」

「皇太子が成人していていること」

「皇室会議の議論にかけること」

以上の3要件を皇室典範に書けば、1000年もつ。

全然、難しくない。

有識者会議は初めから「結論ありき」だったのである。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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