ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2016.11.2 06:14

眉毛を抜く女

先日のもくれんさんのブログ
電車内での化粧は、公共の場を私物化する行為です」を
読んで、ぶったまげた。
「男性社会の女性への抑圧だ!」とか叫ぶ女がいるのかあ。

私も東急線をよく利用するので、ポスターを目にしていた。
歩きスマホの男性にぶつかる女性が先輩の娘にそっくりなので、
そっちにばかり目が行っていたけども・・・。

化粧をする女、私も何度も見かけている。
目の前ですっぴんから化粧し始めた女が、
電車を降りる頃には完璧なフルメイクで大変身を遂げた。
その間、私はじーーーーっと見ていたのだけど、
周囲の目なんか気にしていたら、そもそも化粧なんてできない。
その女は私が見ていることなど、もとより気にもとめていなかった。

もっとすごい女もいた。
フルメイクの上、ビューラー(まつげをカールして上に向ける道具)を
取り出した。
「次はまつげか」と思って見ていたら、
彼女が次に取り出したのは、ななななんと、ライター
ビューラーをライターの火であぶり、温めた上でまつげをカールしたのだ。
髪の毛に巻くホットカーラーと同じ要領だ。
唖然とすると同時に、妙に感心してしまった。
女子大生っぽかったけど、この応用力を学問に生かせば
すごい能力を発揮するだろうになあ・・・。

と思っていたら、数年後、ホットビューラーなるものが
コスメ売り場に置かれていた。
彼女と同じ発想をする人がいたんだな絵文字:冷や汗

つい先日は、さらにモンスターがいた。
私の隣の席に座った女。
カバンをごそごそやりながら、チークだのアイブロウだのを
塗りたくっている。
ひと通り終わった頃、まだカバンをごそごそ。
あと何を付け加えれば気が済むのだろうと思っていたら、
取り出したのは、なななななななんんと「毛抜き」

?????

その女、瞼にかかる余分な眉毛を抜き始めたのだ。

思わず私は声を掛けてしまった。

「あなた・・・いくらなんでも、みっともないわよ」

声を掛けるこっちも恥ずかしい。

「あ・・・」とつぶやいて毛抜きを引っ込めたその女、
逆切れするわけじゃなかったから、注意されて
一応は恥ずかしいと思ったのかもしれない。

けど、注意されたことそのものより、
人の目を気にせず眉毛を引っこ抜くこと
恥ずかしいんだよ???

電車あるある絵文字:急ぎ
でした。

こんなものは、抑圧でもなんでもない。
羞恥心と公共心の欠如です。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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