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小林よしのり
2016.10.30 01:07メディア

新報道2001の発見に驚き


「新報道2001」は普段、安倍政権擁護番組だと思っていて、

見ることがなかった。

今日はたまたま途中から見たのだが、三笠宮崇仁親王殿下

のことをやっていて、皇統問題でなんと崇仁殿下は

「将来、女帝も考えるべき」と文章で残していた。

ヒゲの殿下は「三笠宮家は全員、男系」と言っていたが、

嘘じゃないか。

考えてみれば崇仁殿下はフォークダンスの推奨者で、

男女平等を理念とするリベラル体質の人だ。

だったら「男系固執」と言うはずがない。

 

解説をやってる平井文夫氏が、女性・女系も考えなければならない

と言っていて、男系が続かなくなって、どこの誰かも分からぬ者を

持ってきても国民が納得するのかと真っ当なことを言っていたの

には驚いた。

 

酷かったのは自民党の下村博文で、神武天皇から「男系男子」で

皇統が続いてきたのが「伝統」だと言っていた。

女性天皇がいると解説した後で、「男系男子」しかいなかったと

言うのだから、無茶苦茶だ。

せめて誰かが「男系女子」もいるじゃないかと言えばいいのに、

「男系男子が伝統」と言ってるのだから、いかに誰もかれも

皇室の知識がないのかということがよくわかる。

 

「伝統」であれば「男尊女卑」でもいいというのは間違いだ。

そういうのは「因習」というべきだろう。

 

まあ、それでも「生前退位(譲位)」を話題にしてくれて、

三笠宮崇仁殿下が「退位の自由くらい認めなければ憲法の人権

規定に反する」と言ったこと、「将来は女帝もあり得る」と

70年前に記述していたことなどを報道してくれたことは

ありがたかった。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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